No.373 学校支援活動打ち合わせ会開催される at O.C.C.I.
■11月18日、平成23年度学校支援珠算指導活動講師打ち合わせ会が開催された。大阪府内3団体所属の単位団体に所属する登録講師45名が参加した。平均約2時間の小学校での珠算指導を、いかに効率よく行うかに焦点を絞った大阪連合主催の説明会であった。
■小学校からのリクエストに応えて登録講師を派遣・指導を行うシステムは、平成12年度にスタートし、本年は12年目の活動である。毎年、依頼校は増え、初年度53校が22年度には195校に増加した。本年は、200校を超えることが予想される。府内には1040校の小学校があるので、約20%の小学校からの出講依頼である。
■ 現行の指導要領では、3年生で4時間、4年生で2時間の計6時間が珠算学習にあてられている。本企画は、小学校教師の珠算指導力を補い、プロの指導を担任に学んでもらうことが目的の活動である。最近では、本活動に対する小学校サイドの評価が高まるとともに、子供たちの人気が高いこともあって、大阪府・市教育委員会の評価も高くなってきている。当然のことながら、大阪府・市議会の関係委員会でも質疑の対象となり、珠算界と教育行政の連携はますます深まっている。
■このようなバックグラウンドを踏まえて、指導内容の充実と、効果的な指導の実現は、珠算界サイドにとっても、解決しなければならない重要課題となっている。今回の打ち合わせ説明会でも、各人からの発言からは、新たな工夫を加えるとともに、この任務の重要性から、誠意を込めた指導の実現を目指していることがよく理解できた。
■当日の講師からの発言の主なものを列記した。
①4年生の指導では、3年生時の指導との脈絡をどう確保するか、難しさがある
②繰り上がり、下がりに入らず、運珠・運指を完璧に指導することにしている
③参観日に出講日を合わせてもらえるのは効果がある
④計算技術のみならず、珠算を学習する意義を話すことにしている
⑤5だまの理解促進に最大の注意を払っている
⑥お釣りの計算方法の説明には、担任・生徒ともに興味を示してくれる
⑦担任の協力を求めるが、うまくいかない場合もある
⑧人間そろばんを試みるが、成功率は高い
⑨時間の計算をそろばんで行う方法の説明には、子供たちが食いつく
⑩5だま二つの中国算盤を指導に活用しているが、成果がある
⑪既習者に指導の手助けを頼んでいるが、成果がある
⑫フラッシュ暗算の数字を紙に書き写させているが、ある種効果を実感している
⑬既習者には、速算プリントを使用し、別対応をすることで成果を感じている
⑭暗算指導に、エアーソロバンという表現を使っているが、子供たちは喜んでくれる
⑮姿勢などの基本的な部分に重点を置いて指導しているが、それなりの成果が期待できる
⑯二人で指導する仕組みを作っているが、効果が期待できる
⑰統計算の単純なものを活用しているが、喜ばれている
⑱珠算の歴史につて簡単な説明を加えているが、喜ばれている
⑲プロジェクターを使用して、図録等を活用するようにしているが、効果がある
⑳5だま理解促進用の教育算盤と名付けた教具を使っているが、成果につながっている
■各小学校の珠算に対する評価や理解にバラつきがあり、珠算指導に対する期待内容にも差があるため、出講・指導に当たる先生方の苦労は相当なものがある。それを克服するための工夫と努力がいかほどのものか、それぞれの発言から感じ取れた。先生方のボランティア精神に敬意を表したい。
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