No.368 外国人珠算練習生が検定試験に挑戦 at O.C.C.I.
■ 9月4日に実施された大阪商工会議所・一般社団法人大阪珠算協会主催の第254回珠算能力検定試験に4人の外国人が受検した。また、同日実施の暗算検定試験(第170回)に1名の外国人が受検した。
■今回受検した外国人は、大阪商工会議所と(一・社)大阪珠算協会共催の『外国人のための珠算講座』の受講生である。この講座は、主に近畿圏に在住する外国人に珠算学習の機会を提供する目的で、1986年6月に開講した。指導は、同協会の会員(珠算指導者)がone to one を基本に、個人指導を行っている。
■丸25年が経過し、26年目の活動に入ったが、現在まで90各国から1005名の外国人が受講した。受講生たちは、大学院博士課程・修士課程の研究者、大学教授・講師、小・中・高の英語教師、企業で働く技術者、国際学校の学生、専門学校生、ALTなど、職業は多岐にわたる。
■有段者、1・2・3級合格者は既に数十名に及んでいる。今回合格した人たちの成績は次の通りである。
4級・・Marina Barreto (マリナ・バレット)ブラジル人 85・95・90(×・÷・見)合計270・・合格
5級・・Carla Minter (カルラ・ミンター)アメリカ人 85・60・100合計245・・合格
6級・・Jaslyn Yap (ジャスリン・ヤップ)シンガポール人 100・95・90合計285・・合格
■暗算に合格した人の成績は次の通りである。
4級・・Marina Barreto (マリナ・バレット)ブラジル人 150・150・140合計440・・合格
■6級合格のジャスリンさんは、今年の5月入門。会社の監査役を務めるご主人のJeven Yapとともにクラスに参加。在日予定の2年間を珠算学習にあて、上級試験合格を狙っている。
5級合格のカルラさんは、22年11月から講座に参加。ALTとして英語を指導してきた。現在は民間の英会話学校講師である。趣味は、ソーシャルダンス、ゴスペル、読書、facebookなど・・。
4級合格のマリナさんは、大阪大学大学院博士課程の研究者。国際政治学を研究。旅行とカメラ、facebookなどが趣味。
■毎週土曜日の午前中2時間の授業であるが、受講者の受講態度は真剣であり、プロの指導者が個人指導を行うため上達は非常に速い。日本社会の発展を支えてきた計算技術・文化であるそろばんが、受講生の外国人を通じて諸外国に広がっていることは、文化の伝播のみならず、教育水準の向上に役立つという観点からも、指導者冥利に尽きるものがある。
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