No.324 第100回珠算段位認定試験が開催される at Tennoji Commercial High School
■ 10月31日、日本珠算連盟主催第100回珠算段位認定試験が市立天王寺商業高校で開催された。(社)大阪珠算協会管轄の受験者数は、699名であった。前回の7月開催時は661名が受検した。ここ数年間の段位認定試験の受験者数の推移は、15年度1564名➡ 16年度1501名➡ 17年度1412名➡ 18年度1415名➡ 19年度1484名➡ 20年度1483名➡ 21年度1804名 となる。
■受験者数の推移が示すように、21年度の受験者が大幅に増加している。対前年度比較で21.6%の増加である。22年度も、2回の開催で、平均680名で前年比が大きく上昇する見通しとなる。問題の内容が改正されたことや、珠算種目と暗算種目が分離されたことなども影響しているかもしれない。しかし、一番考えられる理由は、社会全体の珠算に対する評価が上がり、より上級を目指す練習生が増えたことであろう。
■ いくつかの理由が複合して受験生の増加をもたらしていることになる。機械万能の社会変革で、利便性とスピードが追求される世の中になったが、無駄を嫌い利便性だけ追い求める先にあるのは、更なる利便性である。利便性のみを追求していけば、混沌に向かっていかざるを得ないこととなる。人間にとって真に大事なのは、思考力であり、洞察力である。読解力や表現力も大事である。これらを養っていくためには、珠算の長期間修練が大いに力になると考えている。
■今回は、段位認定試験のシステムを日本珠算連盟に移管して後100回目の開催となる。昭和48年のことである。100回目の試験を記念して、大阪珠算協会の役員から4名が記念受験に臨んだ。益田副会長、西川(春)常務理事、法橋常務理事、山下(ゆかり)理事に、委員業務遂行のため、先行受検した長岡先生が加わり、5名が鮮やかな珠さばきをみせた。記念受験のため、協会の森友会長が計時を担当した。往年の選手時代の片りんを髣髴させる場面も見られ、記念すべきチャレンジであった。参加者には、西川(春)常務理事が丹精込めて焼上げた湯飲み茶碗と平皿が記念品として贈られた。
■ 西川常務は、焼き物の道を究めつつあり、一昨年からは、大学の造形学部で専門的な2年間の研究を行い、ますます作品の完成度は高まっている。森友も、立ち合いを記念して、上出来の花瓶とともに記念品のお相伴にあずかった。大事にするつもりだ。
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