No.295 大阪珠算月報で学校支援活動を評価する寄稿 in Osaka
■(社)大阪珠算月報の5月号【視点】で、本年3月末に終了した21年度の学校支援珠算指導活動を総括して、記事に書き総括とした。以下、内容を転載しておく。
■4月9日、平成21年度学校支援珠算指導活動の報告会が開催され、大阪府下の各団体から45名の指導者が参加した。この活動は平成12年度に始まったが、初年度から小学校への出講指導に当たってきた指導者から、今回始めて出講した指導者まで、そのキャリアは多様であった。
■この小学校への出講指導は、大阪府珠算教育連合会の重要な行事として平成12年度にスタートしたが、その主たる目的は小学校におけるそろばん指導の充実と強化であった。当該連合会からの案内書の趣旨に応じて、初年度は53校から依頼がきた。2年目以降は、64→86→106→110→124→139→156→143と、依頼校数は増加し、21年度は189校から依頼を受けた。
■21年度は、大阪府教育委員会の理解と協力を得て、府内の各市町村教育委員会に当該支援システムの活用を呼びかける文書の発信を得たことや、新学習指導要領の実施前経過措置による重点項目の先行実施枠にそろばん指導が入り、4年生でのそろばん指導が21年度から始まったことも、依頼校数の急激な増加につながった。
■本年3月9日には、大阪市議会の文教・経済委員会で、当該学校支援珠算指導活動の長期展開について質疑が行われ、今後本活動の積極的利用について、大阪市教育委員会は市内小学校長会で呼びかけを行うという答弁が出た。3月15日には、大阪府議会の教育常任委員会でも同様趣旨の質疑が行われ、大阪府教育委員会は各市町村の教育委員会に同活動の積極的な活用を呼びかけるとコメントした。
■新学習指導要領は23年度から全面実施されるが、本年3月30日に新しい教科書の検定が終了し、文部科学省は23年4月から使用される教科書の内容を記者発表した。
■23年4月からのそろばん指導は、3年生の3学期で約4時間程度、4年生では上巻に記載され、1学期か2学期の前半で指導されることとなり、2時間から4時間の指導時間数になることも明らかになった。来年度からは、そろばんは3年生の終盤で指導されたあと、4年生の前半部分で再度指導されることになり、そろばん指導の効果はより大きくなることが予想される。
■このような状況を総合して考えると、23年度からの学校支援活動の運用については、スケジュールの見直しと工夫が求められると共に、各地珠算指導者のさらなる理解と協力が必要となる。
■小学校の教育現場で、そろばん指導が堅実に展開されることは、大阪府下の小学生たちの基礎学力構築につながり、課題となっている学力向上に大いに貢献することになる。この図式を現実のものにするためにも、大阪の珠算界が一層知恵を絞りエネルギーの集中を実現させることが求められる。22年度と23年度には、珠算教育界が一大飛躍することを予感させる材料が一杯である。
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