No.289モンゴルUBS放送がそろばんの取材 in Japan
■ 3月20日から2週間、モンゴルウランバートル放送局のクルーが取材に来日している。東京周辺での取材を行い、後大阪に入り、東大阪市内の精密機器メーカ、道頓堀界隈、民族博物館、司馬遼太郎記念館、心斎橋、大阪城などを報道取材し、帰京後東京周辺を再度取材して、4日にウランバートルに帰国する。
■ 今回の取材内容は、編集後モンゴル全土に報道される予定で、春爛漫の日本各地の生の様子、特に中小企業の経営実態、日本のサラリーマンの勤勉さ、一般的な日本人の生活模様など、今の日本の状況を正確に映像と説明でモンゴル国民に理解させる企画である。その映像情報の中に、子供たちが学習しているそろばん教育の意義と有用性にも触れて、モンゴルの教育力強化にそろばんをつなげていこうという意図が含まれている。
■東京では、小学生がそろばんを学習している姿を紹介し、日本のそろばん塾の模様を紹介する部分もある。29日に、(社)大阪珠算協会森友会長が取材の責任者トウムルバートル・デレグ先生と大阪で会い、日本のそろばん教育の現状とこれからについて情報をお伝えし、モンゴル国民に当ててのそろばん教育進展を通じての両国交流を願うメッセージを収録してもらった。
■ 既に、2008.6月に、モンゴル算盤協会が設立されて、ウランバートル文化教育大学の日本人教授山田氏の指導で、第54中学校、ナラン学校など数校でそろばん授業が行われている。2009.5月には、第1回モンゴルそろばんオリンピアドが開催されている。特に、小学校での基礎教育強化のためにそろばん指導を生かしていこうという機運が高まっていて、そろばん指導強化の方法について今後両国で調整していくことになる。
■モンゴルでは、今回来日したトウムルバートル・デレグ先生を中心にして、モンゴル囲碁協会、モンゴル将棋協会が運営され、「ニッポン・ニュース」(月間新聞)などが発行されている。また、同先生は日本語が堪能で、司馬遼太郎さんの作品も数冊がモンゴル語に翻訳され出版されている。また、日本の大相撲が国営放送で放映されるが、その解説者も務めている。同氏はモンゴル国立大学言語学部を卒業し、モスクワ大学所属アジア・アフリカ大学に留学、東京外国語大学にも留学し、完璧な日本語を習得している。
■今後は、両国にとって、モンゴル国内で指導できるそろばんの指導者をいかに育成していくのかが課題となる。JICAなどにも働きかけて、日本人指導者の同国への派遣や、モンゴル指導者の日本でのそろばん研修の道を探っていきたい。世界諸国が課題とする教育再生実現のためのテコとしてそろばん指導が役立つ日が来ることを祈りたい。
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