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2010年2月28日 (日)

No.278 日本数学協会と日本珠算連盟との懇談会開催される at Stadium Place in Tokyo

Img 2月27日、青山スタジアム・プレース(東京)で、日本珠算連盟と日本数学協会の懇談会が開催された。2009年7月12日に東京お台場で同懇談会を開催し、今後の両者の共同研究の荒組を行い、同時に協調のあり方について協議を行った。それに先立ち2009年6月27日には、名古屋市内で四日市大学小川 束教授(日本数学協会幹部)と共同研究について話し合った経緯がある。

■2009年2月24日には、日本珠算連盟そろばん有識者懇談会を東京で開催して、第一次研究成果の総括を行い、今後の活動についてのテーマ設定などを行った。また、構成メンバーの大幅な入れ替えを行い、日本数学協会の関係学者を主要なメンバーとした。

Img_0001 今回の懇談会では、昨年春にメンバーを決めた有識者懇談会の展開のあり方と、当面する共同研究などの進め方などについて、率直に意見の交換を行い、具体的なスケジュール調整まで行った。
懇談会には、日本珠算連盟サイドから、森友 建理事長+草柳康子委員長+中山 洋専務理事が出席した。日本数学協会からは、上野健爾四日市大学関孝和数学研究所所長(京都大学大学院大学名誉教授+日本数学協会会長)+岡部恒治埼玉大学教授(日本数学協会副会長)+有田八州穂多摩第二小学校教諭+日本数学協会幹事)が出席した。

■両者間の共同調査・研究活動は今後より積極的に推進していくことを確認した。当面は、次の三つの課題をテーマに活動を推進していく。
①小学2年生と3年生用算数教科書を新しく制作する。筆算をソフトにした現行の教科書と違って、そろばんをソフトとする教科書を作成する。筆算をベースにした算数指導では、回答するテクニックの確保が優先されて、算数技術が定着しにくいという弊害が見られる。また、現行の教科書では子供たちが自力で学習しにくい形になっていて、カーナビに沿って学習すれば結果に到着するという形態であり、カーナビを除去すれば進めなくなるという状況が見られる。現行の算数指導のあり方が最善なものなのかを問い直し、学力向上にはそろばんを活用するカリキュラムが望ましいのではないかということを検証してみたい。

529 ②珠算式暗算のメカニズムの解明を行う研究である。すでに、昨年の7月から研究をスタートさせているが、2009年7月19日に開催されたあんざんグランプリ大会では、岡部・有田先生がトップ選手の技術的な側面の観察や、代表選手たちからの聞き取り調査も終えている。今や、珠算式暗算の効用や素晴らしさは世界で評価されている。しかし、珠算式暗算の説明を行うとなると、イメージで計算を進めているというレベルの説明になる。より学術的な解説を行えるようにし、それらを英訳して世界に情報を発信することとする。

■③今何故そろばんなのかを説明する材料として、昨年、「凄いぞ!そろばん」を発刊したが、今初夏には、冊子の第2弾を発行することとする。両者の研究の一部を冊子の内容に組み込んで、一層の充実感を確保する。
④つ目以降については順次テーマ設定を行って共同研究の幅を広げていく。

526 528 530 研究メンバーは、上野・岡部・小川・有田・河野の各先生方に珠算界から数名が参加する。上記二つの共同研究については約2年間で研究結果を得て公表することにする。また、第③番目の課題は、速やかに結論を得て刊行を目指す。

■これらの調査・研究活動が軌道に乗れば、冒頭に述べた有識者懇談会の存在意義は薄れてしまうことになり、発展的に解消して前述のような共同研究スタイルの活動にアレンジしていきたい。これら、今回の懇談会で得た結論は、3月8日の正副会・総務会で説明し了解を得て、27日の総会でも理解を求める運びになる。

Photo 回数を重ねるごとに、日本数学協会と日本珠算連盟の共通理解は進み、日本文化の典型であるそろばんの発展実現に向けた協力関係は随分と強化されてきた。このことは、ひいては日本の数学の発展につながることであり、日本人の学力向上にも貢献するものであると確信している。

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2010年2月22日 (月)

No.277 平成22・23年度役員・部員等選考委員会が開催される at Tokyo Forum

509 508 507 505 513 514 2月21日、平成22・23年度役員・部員等選考委員会が開催された。場所は東京フォーラムG406会議室、出席者は森友理事長・森田・松江・鈴木・佐藤の各副理事長・中山専務理事・高梨事務局員であった。

■会議では、①正副理事長候補者及びブロック主席理事候補者の確認 ②常任理事候補者及び理事候補者の確認 ③部会編成及び部長・副部長の選任両案 ④委員会・専門委員会の編成及び委員長の選任両案などを審議した。

515 516 512 引き続いて、①段位検定試験の珠算・暗算種目の分離施行と本部納入金の確認 ②上海万博でのデモンストレーションのサポートについて審議を行った。

■また、①監事3名の選任案 ②会計担当理事の選任案 ③特別顧問・顧問及び参与の委嘱案 ④珠算中央振興委員候補者案などの審議を行った。

Img Img_0001 Img_0002 上記の諸審議事項については、3月開催の正副理事長会・総務会において報告を行い、同月開催の総会においても報告を行うこととなる。

■上京の車中で、座席に配備されている月刊誌「WEDGE」3月号に目を通したが、108ページから110ページに掲載の「江戸和算の発達」(文・中西 進)~日本文化はどう展開したか/意志の力をめぐって~に強い興味を覚えた。

Img_0003 Img_0004 寄稿者の中西先生は、文中で、「江戸時代の和算は割り算から始まったといわれる。毛利重能が著した『割算書』がわが国最初の数学書で、これは元和8年(1622)の刊行である。・・・加減を従来の優しい方法と認定し、反対に乗除、とりわけ除を進んだ算法として新しく注目したとは、いったい何を意味するのか。・・・平たく言うと今日はやりのシェアへの関心だといいかえることができるだろう。・・・じつは、著者の毛利重能はキリシタンだったという。・・・『割算書』の最初にはつぎのような記述がある。・・・」ここで言う記述が旧約聖書からの文章で、江戸の数学を直接揺り動かしたのはキリシタンたちだったと、中西先生は言う。数の性格をめぐる一つの哲学として「割る」という概念があり、それはいわゆるシェアと類似する、と語っている。ユニークな角度からの和算考ではある。

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2010年2月21日 (日)

No.276 大珠協予算説明会開催される at O.C.C.I

Img_001kai Img_002_kai Img_003_kai 2月20日、(社)大珠協の平成22年度事業計画案並びに収支予算案の説明会が開催された。本会は、毎年度予算総会の直前に開催されるが、この日は、顧問3名、参与3名、評議員1名、ブロック長9名、役員21名、事務局長が参加した。

■冒頭に、森友副会長から一般情勢について報告を行い、続いて22年度事業計画と収支予算の内容について概要を説明した。一般情勢報告の内容は現況把握と最近のトピックスで構成され、事業計画と収支予算の両案は、事業・予算の骨格(理念)、留意事項、特色で全体像を説明した。

Img_004_kai Img_005_kai Img_006_kai 次に、中村常務理事(総務担当)が事業計画案を披露し、収支予算案は志賀常務理事(会計担当)が説明した。引き続いて両案に関しての質疑を行ったあと、両案について参加者の了承を得、3月20日に開催される総会に上程されることになった。

Img_007_kai Img_008_kai Img_009kai 22年度事業計画並びに収支予算案の理念(骨格)は、①今何故そろばんなのかを説くPR(広報)活動の一層の強化 ②研究活動とIT関連事業に対する先行投資の実施(再生産につなげる) ③構成員である会員各位に対する還元の強化➠ これら3つの項目を重点事業と位置づけて積極経営を目指す・・・という内容である。予算規模は約8500万円、前期繰越見込570万円、積立金取崩1500万円、予備費120万円である。

Img_010_kai Img_011_kai なお、公益法人改組に関する法律の施行を受けて、本協会も3月開催の総会で、一般社団法人への移行についてを議案とし審議を受けることとした。公益社団法人と一般社団法人のいずれを選択するのかについては、20年秋から検討を始めていたが、このたび一般社団法人への組織の組み換えを役員会で決断した。結論に至る過程では、大阪商工会議所・桑野顧問税理士・指吸会計グループ(泉岡・石本・穴瀬)の強力なサポートを得て検討・研究を積み重ねてきた。これらの作業とあわせて、一般社団法人への切り替えに伴って行なわねばならない新定款の制定作業についても十数回の検討会を重ねてきた。今回の予算説明会では、一般社団法人への切り替えについての説明を行い了承を得た。3月総会の議案として審議の対象となる。

■従って、3月総会では、①22年度事業計画案+収支予算案について ②一般社団法人への移行について ③役員改選・・・・の諸議案が審議される。また、5月に開催される総会では、①21年度事業報告+収支決算 ②一般社団法人への移行に伴う新定款の制定について・・・を議案として審議する予定である。
*内田情報企画担当理事の撮影した写真を掲載した。

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2010年2月15日 (月)

No.275 第188回珠算能力検定試験が開催される in Japan

499 500 2月14日、全国いっせいに第188回珠算能力検定試験が実施された。大阪商工会議所管轄の試験は、東商業・天王寺商業・扇町総合の各高等学校を会場として行われた。21年度の1・2・3級受験者総数(6・10・2月開催の年3回)は8068名であった。内訳は、1級が1794名、2級が2679名、3級が3593名である。

■ここ10年間の受験者数の推移は次の通りである。
12年度:10459名➠13年度:9016名➠14年度:7171名➠15年度:5974名➠16年度:5856名➠17年度:6040名➠18年度:6452名➠19年度:6913名➠20年度:7444名➠21年度:8068名

501 502 受験者総数の推移は上記の通りであるが、各年度の対前年度比は次のようになる。
12年度:▲10.2➠13年度:▲13.8➠14年度:▲20.5➠15年度:▲16.7➠16年度▲2.0➠17年度:3.1➠18年度:6.8➠19年度:7.1➠20年度:7.7➠21年度:8.4

503 504 上級検定試験である1・2・3級の受験者数の推移を見る限りでは、16年度を底にして17年度から反転上昇に転じていることが分かる。しかも、21年度まで一本調子の右肩上がりで、伸び幅も年々大きくなっている。

■22年度からの数値を予想すると、このままの状態が続くとは思えない要素がある。中級検定である4・5・6級の推移である。上級検定と同じく、17年度から対前年比がプラスに転じていたが21年度に至り前年比がマイナスになった。17年度からの対前年度比は下記の通りとなる。
17年度:7.0➠18年度:4.9➠19年度:8.3➠20年度4.9➠21年度:▲7.4

Photo ただし、準級検定は21年度の対前年比は6%、暗算検定試験は1.3%、段位検定は21.6%のそれぞれ増加である。

■4・5・6級検定試験の22年6月期受験者数が22年度の業績予想を左右する重要な指標になるのではないか。注目点である。

■毎回各試験実施校を巡回訪問して最新の情報をサマリーでアナウンスしているが、今回も森友大珠協副会長・森松大商課長・西井事務局長がその任に当たった。各校でのアナウンスの項目は下記の通りとした。
①大阪府議会・大阪市議会における、珠算教育強化と学力向上の相関関係についての議会における質疑の予定について
②学校支援珠算指導活動の21年度実施状況について
③1月17日開催表彰式典の読売新聞大阪本社動画ニュースでの報道について
④上級検定試験の受験者数推移について
⑤大珠協の22年度事業活動と収支予算案の特色について

■諸検定試験の受験者数の推移については、今後の協会運営の推移を占う上で重要度が極めて高い数値である。常に、注意を払いながら受験者増加の手立てを講じていかねばならない。22年度事業の中で、PR事業と会員への還元の実現にプライオリティをおいた所以もここにある。


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2010年2月12日 (金)

No.274 平成22年第1回大阪府珠算教育連合会開催される in Osaka

2月11日、平成22年第1回大阪府珠算教育連合会が開催された。出席者は、大珠協の森友・西・山田・西井、東大阪の山根・巽・田中、全珠連の桜井・沢田・高橋・西林、学連の岡田、北大阪の井尻・前田、堺の長谷、八尾の上杉、箕面の的場、岸和田の谷口、守門の大西・金本の21名の代表者であった。

Img_2 報告事項として、
①「たのしいそろばん」の配布状況・・・教師用1148冊+生徒用29364冊=30512冊・・・16年度の31484冊に次ぐ小学校への配布数となった。依頼数が増加した原因は、学校支援活動に大阪府教育委員会が前面サポートの体制になったことと、新学習指導要領の先行実施で4年生でのそろばん指導が始まったことが上げられる。
②学校支援珠算指導活動の講師派遣状況・・・平成12年度に始まった講師派遣活動は10年目に入ったが、本年は依頼校が大幅に増加し181校を記録した。今までの推移は、53➠64➠86➠107➠111➠124➠139➠156➠143➠181となっている。
③1月3日に行ったはじき初め大会・・・昨年同様に成功裏にイベントを終えたが、法被の参加者への配布については、制作費の上昇傾向から次年度の展開については委員会で検討することにした。

Img_0001_3 議題としては、最初に大阪府珠算教育連合会の22年度事業展開について審議した。
①「たのしいそろばん」の配布スケジュールの確認
②講師派遣事業の展開スケジュールの確認
③「次年度はじき初め大会」財源確保のための施策の検討
④各団体の分担金の確認
などについて協議し確認を行った。

■議題の二番目は、近畿連合に関する議案を二つ審議した。
①22年度PR事業の展開について・・従来どおりTVでのCM放映とラジオでのCM放送を中心に考えることで確認した。
②総会(5月16日)の開催についての細部確認

■続いて、各団体間の情報を交換して会議を閉じた。21年度の大阪府珠算教育連合会(大阪連合)の活動は従前に増して活発に行われた。特に、前述した「たのしいそろばん」(副読本)の依頼数が大幅に増加したことと、講師派遣事業での依頼数の急増は大いに注目すべき現象と思われる。教育現場におけるそろばん指導への興味と関心が着実に強まってきていることが読み取れる。大阪府教育委員会が珠算界の活動に強い関心を寄せていることや、間断なく行ってきた、“いまなぜそろばんなのか”を説き起こすPR活動の積み重ね効果が出てきたことも大きい。

462 465 341 343 ただ、今後もこのままの趨勢をたどるとすれば、気になる問題点が顕在化してくるかもしれない。その一つは、講師派遣依頼の増加が続けば、派遣する人材の枯渇が懸念される。また、副読本の依頼数がもっと増加してくれば、財源の問題も看過できなくなる。これらについては、今から対応のあり方について、十分の手立てを講じておくことが肝要である。

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