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2009年12月30日 (水)

No.263 大阪府会議員との教育問題懇談会を開催 at Bentencho

Img 12月28日、大阪府議会議員3名と大阪府下の教育問題について懇談を行った。参加者は、住吉区選出中野まさし議員(府議会健康福祉常任委員・関西広域連合特別委員)、港区選出三田勝久議員(府議会警察常任委員・決算特別委員長)、守口市選出西田 薫議員(府議会教育常任副委員長)、日本珠算連盟森友 建理事長(社団法人大阪珠算協会副会長)、(社)大阪珠算協会田中賢一監事、(社)大阪珠算協会西井昭生事務局長の6名であった。

■懇談のテーマは、大阪府下の学力を今後向上させる方策は何であるのか、その過程で珠算界が協力できる部分はどこであるのか、日本の伝統計算技術であり優れた文化でもあるそろばんをどのように評価し、現代教育技術といかに調和させることが出来るのか・・などであった。

■具体的には、新学習指導要領で3年生と4年生でそろばんを指導することになっているが、現実には解決を急がねばならない課題がある。その一つは小学校教師のそろばん指導力の確保である。今ひとつは、教師がそろばん指導力を備えるまでの学校支援活動の強化である。

Img 大阪府下では、平成12年度から珠算人が小学校に出講してそろばんの授業を担任と協力して行うプロジェクトを毎年推進してきた。本年からは大阪府教育委員会とタイアップして展開しつつあるが、10年目の今年は現在で160校からの出講依頼が来ている。しかし、大阪府下の小学校数は約1040校であり、その依頼数は未だ不十分である。

■これらの課題を解決するためには、府教委が行っている新任教師の講座の中に「珠算指導法」をセットすることが最も有効と考えられる。また、将来的には、教員養成課程で同様の講座が必修とされなければならない。同時に、上記の学校支援珠算指導活動がもっと積極的に活用されなければならない。

■そろばんという古くても善いものは新しいものとの調和を図って、大いに活用することを考えたい。そろばん学習を真剣に行うことで、子供たちの前頭前野が活性化し、情緒の安定をもたらし、学習意欲を向上させることが科学的実験によりデーターとして示されている。今こそ、大阪府下の教育の中で、そろばん指導を学力向上の手立てとして活用を考えることは、教育行政にとっても価値があり大事なことといえる。

■江戸時代270年間、日本の教育を支え、経済活動の原動力となったそろばん学習を再考する時である。日本人が身に付けていたそろばんによる優れた計算力が根本のところにあったことが、明治維新という急激な時代の大変革を成功に導いた最大の要因であるということを想起すべきである。論語にいう温故知新の教えに学ぶ時かも知れない。

■大阪府下の教育再生に珠算人のエネルギーを注入することで、何らかの成果が期待できるのであれば、珠算界の総力を挙げての協力を惜しむものではない。教育行政サイドと府政の根幹を成す教育問題を考え、認識を共有できたことは有意義であったし、将来を見据えた、クオリティーの高い懇談であった。

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