« 2009年5月 | トップページ | 2009年7月 »

2009年6月28日 (日)

No.229 珠算教育強化・連合委員会が開催される in Nagoya

Img 6月27日、名古屋城三の丸南東にある名古屋市市政資料館(大正11年に名古屋控訴院・地方裁判所・区裁判所として建設、昭和54年まで使用された。昭和59年には国の重要文化財に指定され、名古屋城外堀界隈の景観を引き立てている)で平成21年度第1回珠算教育強化・連合委員会が開催された。委員会には、本部から森友理事長、草柳委員長、迫田副委員長、早瀬委員、磯田委員が参加し、オブザーバーとして鈴木副理事長と浅野常任理事が同席した。

■第15回目になる有識者との懇談は、四日市大学の数学史・数学教育を専門とする小川 束教授を招き、「江戸時代の円周率計算」をテーマに講演を聴き、続いて質疑応答を行った。その後委員会を開催し、懇親会で締めくくった。

■懇談は、①小川教授の研究フィールドである数学史、科学技術史と演題の江戸期の数学について ②日本数学協会と珠算界のかかわりについて ③第2次有識者懇談会の展開について ④これからの珠算教育についてなどを題材にして意見の交換を行った。

185 186 187 188 189 190 192 199 202 内容としては、①江戸期を通じて行われていた円周率の計算は、現在の珠算の達人でもむずかしい作業であることが、高段者に参加してもらって行った実験で分かった ②江戸期の研究者たちが、そろばんを使って円周率計算を行っていた内容は、当時の世界レベルに匹敵するものであった ③算数・数学とそろばんの接点をどこに求めるかは難しい問題である ④小学校算数科の計算部分をそろばんで行うと仮定するとどう対応できるのかは研究課題になる ⑤小学校算数科を筆算を使わないでそろばんで指導すると仮定すると、どのような教科書が出来上がるかは興味深い研究課題である ⑥筆算の利点とそろばんの利点を比較検討することも必要ではないか ⑦算数科の単元ごとにそろばんをどこまで指導すれば対応できるかを計測すれば面白い ⑧第1次そろばん有識者懇談会の報告書の内容は数学者からみて興味深いものがある ⑨江戸期に発刊された各種の数学書をそろばんを使いながら読了していけば何かが見えてくるかも知れない などが話題となった。

204 205 198 「今なぜそろばんなのか」をテーマに第1次有識者懇談会で研究を行い報告書にまとめたが、今回の懇談を通じてもっとそろばんの本質の部分を議論していかねばならないということが判明した。日本にそろばんが移入されて500年が経過したが、そろばんとは何かについて誰もが納得できる回答を得るには、もっと時間が必要であるということなのかも知れない。懇談を通じて、大事な研究のヒントが見えたと言ってもいい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月18日 (木)

No.228 第46回東西珠算懇談会会場の下検分 in Kobe

Img 6月17日、8月23日~24日に行われる第46回東西珠算懇談会の会場となる新神戸駅直結ホテルクラウンプラザ神戸を下検分した。今回は、6年ぶりに大阪が当番で開催される。(社)大阪珠算協会が直担団体となることから、森友・西・山田三副会長、中村常務理事、内田理事、西井局長のメンバーで下見を行った。

Simg_3590 Simg_3614 Simg_3615 Simg_3598 Simg_3601 Simg_3603 Simg_3606 Simg_3607 Simg_3611 隔年に3団体が輪番で担当するが、大阪当番では、前々回は京都都ホテルで、前回は大阪ロイヤルホテルで開催した。共に研修会はシンポジュームを企画して好評を得た。今回は、神戸の北野町に隣接し、地下鉄と新幹線の駅に直結した利便性の高いリゾートホテルクラウンプラザ神戸(4階~37階)での開催を決めた。

Simg_3616 Simg_3619 Simg_3621 Simg_3623 Simg_3626 Simg_3634 Simg_3637 Simg_3639 Simg_3642 ホテル周辺は、山手北野町界隈の散策、紙風船と愛称されるロープウエイでハーブ園や布引の滝の訪問、ループバスを利用すれば神戸港隣接のハーバーランドも楽しめる。王子動物園や有馬温泉も至近距離にあり、翌日の旅程が組みやすく、関東圏や東海圏からの参加者にはメリットが多い。

■ホテル内は、パブリックスペースがゆったりとられ、リゾートホテルとしてのクオリティは高い。メインイベントのシンポジューム会場は650㎡のボールルームを使うが、国際会議対応の設備が完備した豪華な会場である。宿泊は、高層階のツインベースであるが、夜景はパノラマビューの日本屈指のもので1000万ドルと評される。

■シンポジュームのテーマは、「小学校教育の中でのそろばん指導」~どのように強化を実現するか~である。パネリストは、大阪府教育委員会の松元主任指導主事、大阪教育大学の柳本朋子教授、尼崎市教育委員会学校教育課 幾田喜憲課長、算数・数学教育研究アドバイザーの小西 繁先生の4名である。コーディネターは日本珠算連盟 森友 建理事長が務める。

■遠路参加される各地の珠算人や地元の珠算指導者に最大限の満足を得てもらえるように、組織を挙げて対応に当たりたい。また、6年ぶりの重要度の高いイベントであるから、万全のホスピタリティを発揮できるように準備を進めたい。
*Photos by Mr.Uchida

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月15日 (月)

No.227 21年度近畿珠算団体連合会総会が開催される in Wakayama

313 314Photo  6月14日、平成21年度近畿珠算団体連合会の総会が和歌山商工会議所で開催された。近畿2府4県の珠算団体幹部133名が参集した。午前10時半から会計監査、11時から役員会・総務委員会が開催され、12時45分から総会が開かれた。14時からは研修会(講演)、15時45分から懇親会が行われ17時散会した。

■1585年に豊臣秀吉が和歌山エリアを平定し、実弟の秀長に築城を命じ、縄張りは藤堂高虎が担当して、虎伏山山上に天主を構える壮大な和歌山城が完成。徳川時代は御三家の一つとして55万5千石を領して幕末まで繁栄を見た。昭和20年7月に天守閣他の建物が戦火で消失したが、後に天守閣は再建され、現在も焼失前の姿を再建するために努力が続けられている。

316 317 318 322 324 325 総会の主要議案は、20年度事業報告と収支決算の承認、21年度事業計画と収支予算案の承認のそれぞれを求める件であったが、全員の賛意を得て承認をみた。

■議案審議のあと、二名の参加者から意見・要望が出た。主なポイントは、①日本珠算連盟の事務局体制の強化をどのように実現するのか ②事務局長を専務理事が務めていることの是非 ③伝票算検定試験の創設を行い、伝票算文化の継承と桁違いの計算能力の確保を目指すべし・・・などであった。

319 320 321 327 328 312 近畿エリアでは他の2団体と連携を保ち、近畿連合の名のもとにPR活動を10年間展開してきた。今回の近畿珠算団体連合会は日本珠算連盟の加盟団体が結束した団体であるが、それらのいずれもが活発に事業活動を継続して行い、珠算教育強化の実績を挙げ続けてきた。それゆえに、珠算教育を強化するための真剣な要望や意見・提案が常に噴出してくる。このことが近畿エリアの検定受験者増加を支えているのかも知れない。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月13日 (土)

No.226 第245回4・5・6級検定で4名の外国人受験者全員が合格 in Osaka

152 155 156 6月7日に開催された第245回4・5・6級検定試験を4名の外国人が受験したが、全員が合格を果たした。6級にはエジプトからの留学研究生Laila Eldemellancy(ライラ・エルデメランシ 女性)さんが挑戦した。結果は、×100/÷95/見100 合計295点で合格。彼女は大阪大学大学院修士課程2年生でビジネスマネージメント(経営学)を研究テーマにしている。昨年の11月に講座に入門し、来春マスターを取得して帰国するが、カイロでそろばんを指導する目的を持っている。

■5級にはアメリカ人のJustin Yee(ジャスティン・イー 男性)さんがチャレンジした。結果は、×95/÷80/見100 合計275点で合格。彼は大阪府のALTとして中学・高校で英語を指導している。昨年11月に練習をスタートさせた。同じく5級をブラジル人のUtsunomiya Sergio(ウツノミヤ・セルジオ男性)さんがチャレンジ、×95/÷100/見70 合計265点で合格。エンジニアの彼は3月から練習に参加して3ヶ月で栄冠を手にした。

■4級は、ブラジル人のElisabeth Ishikawa(エリザベス・イシカワ 女性)さんが受験した。結果は、×95/÷65/見90 合計250点で合格。彼女は大阪大学大学院修士課程2年生で言語学を専攻している。彼女は昨年の11月に練習を開始、7ヶ月で4級合格を果たした。

■(社)大阪珠算協会と大阪商工会議所共催の、「外国人のための珠算講座」は1986.6に開講し、丸23年が経過した。6月13日現在、82ヶ国からの937名の外国人が講座を受講した。受講期間は長い人で数年に及ぶケースもある。最短で5~6ヶ月で3級合格の事例もある。受講者の殆どが高学歴で大学院生がかなりの数を占める。博士号取得者も20名を越えており、大学の教授・准教授も散見される。

■原則ワンツーワンでプロの珠算教師が毎回2時間指導するが、受講生のモチベーションが高いために、総じて上達は早い。彼らの目には、そろばんは東洋の高度な計算文化として見えているようである。人間のマンパワーを駆使して展開していく計算術は、魅惑的なものに見えているらしい。また、暗算が出来るようになると、一段とそろばんを見る目に輝きが増してくる。また、それぞれ母国に帰っていくが、日本で習得したそろばんという伝統の長い計算技術を自国の若い世代に伝えたいという願望を抱くようである。

■大阪府教育委員会もこの外国人を対象とした珠算講座には注目しており、3月16日付けで21年度の本講座の後援を決めた。同時に、小学校の教師が珠算指導力をこの講座に参加して確保するように、各市町村教育委員会に参加協力を要請してくれている。この講座展開が大阪府下の子供たちの学力向上に役立てればうれしい限りである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2009年6月 1日 (月)

No.225 上杉武夫氏が米国国際会議で日本庭園デザイン賞を受賞 in California

Img 大阪出身の上杉武夫氏は、3月28日カリフォルニア州立大学ロングビーチ校で開かれた第1回日本庭園の国際会議(International Conference on Japanese Gardens Outside Japan)の晩餐会で、ライフタイム・アチーブメント(生涯功労賞)を受賞した。

■上杉氏は、カリフォルニア州立ポモナ工科大学名誉教授(造園学科)である。大阪の庭師の家系に生まれ14代目になる。大阪府立大学で久保田貞教授の下で造園学を学んだことが、造園の専門家になるきっかけとなった。卒業後、京都大学農学部大学院造園学科に進み、’81年には博士号を取得した。その間、’65に渡米、カリフォルニア大学バークレー校大学院で学び、’67修士号を取得し帰国。

■2年間京都大学で講師を務め、’70開催の大阪万博では日本館の造園に参加した。’70には、京都大学とポモナ工科大学の交換プログラムで、助教授としてポモナ大学に赴任。’76准教授に、’82に教授に昇進、2000に退官した。

Img_0001 リトルトウキョウ日米文化会館内のジェームズ・アーバイン・ガーデンをはじめ、アトランタのホテル日航、サンディエゴ・バルボア公園内の日本フレンドシップ・ガーデン、ポモナ工科大学内のアラタニ日本庭園など多くの日本庭園を手がけている。

■上杉氏は天理教信者であり、カリフォルニアのウエストコビナにある天理教会教会長を務めており、海外布教の最先端での活躍も高く評価されている。造園学を極めつつ教徒として布教にも最善を尽くしてこられた同氏のパイオニア精神に敬意を表したい。

Photo 上記上杉武夫ポモナ工科大学名誉教授は、大阪珠算協会のブロック長を務める上杉宗俊先生の実弟である。珠算指導者の親族が国内・海外における異分野で活躍されるニュースには大いに興味と関心を覚えるし、珠算教育の効果がほのかにうかがい知れる実例として紹介した。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2009年5月 | トップページ | 2009年7月 »