No.224 上海珠算心算5月号に『珠算教育界の周辺』が翻訳転載される in China
■ 5月30日に開催された大珠協総会の席で、大谷茂義先生から上海市珠算心算協会とその他2団体で発行している『上海珠算心算』の第219期(2009年5月)コピーを拝受した。
■ブログNo.215で、中国珠算心算協会会刊『珠算与珠心算』第40期(2009.1)の15~16ページに、森友(日本珠算連盟 理事長)執筆の論考『珠算教育界の周辺』が中国語に翻訳されて掲載されたことを紹介した。
■ 今回、同じ内容の同論考翻訳文が、上海市珠算心算協会と上海にある他の2団体と共同で発刊している『上海珠算心算』の第219期(2009年5月)38~39ページに掲載された。56ページのフルカラーの学術雑誌である。
■論考『珠算教育界の周辺』は、2008.12.25発行の日本数学協会編集『数学文化』(Journal of Mathematical Culture)第11巻頭言(001~002ページ)として執筆し掲載されたものである。内容は、珠算界の現状認識、珠算指導の理念、日本数学協会との協調、まとめ から構成されている。
■ まとめの中で、珠算教育界が目指す方向として、文部科学省の珠算理解度を一層向上させること、学校サイドとの連携を強化すること、珠算の学術的研究を推進させることの三つを上げた。具体的には、子供力を向上させて基礎力を再構築し、彼らの規律を確立し、耐力・持久力・集中力を強化させるとともに、強力な暗算力を確保させることであろう とした。
■今回、中国全土をカバーする『珠算与珠心算』と、巨大都市上海市で刊行されている『上海珠算心算』に、この論考が前後して掲載されたことは、今後の日中間で珠算教育に関する共同研究を推進していく上でも効果が期待される。
■ 珠算技術・文化を伝承してくれた中国と、その計算技術と文化を進化させ発展させてきた日本が、これからの珠算教育の内容や展開のあり方について協議することは重要なことである。同時に、なぜ今珠算教育が必要なのか、その理由は何なのか についても共同して研究を進め、自国の初等教育の質向上に役立てることを共に考えるべき時である。このような時期に、この論考が翻訳されて二誌に転載されたことの意義は小さくない。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント