No212 第2回全日本ユース珠算選手権大会 at Ritumeikan Elementary School
■ 全国幼児珠算教育連盟主催第2回全日本ユース珠算選手権大会が4月19日開催された。京都北大路駅横の立命館小学校の体育館にアンダー10に109名、アンダー12に95名、アンダー15には51名を集めて行われた。
■体育館の半分を階段状観客席(可動式)とし、観覧者で満席であった。12時開会、16時15分の閉会であった。共催は京都珠算振興会と立命館小学校であり、日本珠算連盟他9団体が後援し、協賛は4団体であった。また、参加団体と個人は全国各地からの64に及んだ。
■ 15歳以下に参加資格を制限しての大会であり、運営には十分の工夫が加えられていて、緊張感が漂い、場面展開がスピーディに行われていたことなど、異色の競技大会であった。また、パソコンとプロジェクターが上手く活用されていて、大会展開中の情報は殆ど映像化されて選手と観客に知らされる仕組みであった。従来のスピーカーを通じての情報伝達から視覚での伝達方式は新鮮であった。今後はもっと静寂の中での大会運営が実現するかもしれない。
■ 冒頭で、来賓を代表して森友が祝辞を述べたが、その中で、珠算学習が人間の基礎学力構築に効果があり、優れた人間力獲得に有効に作用することを述べ、珠算学習が子供たちの生きる力を高める決め手になることにも言及した。最終の挨拶では、立命館小学校教頭井本先生から、一流の珠算学習者が上記のような学習効果を体現していることを賞賛され、珠算教育のすばらしさに賛意を表されたが、本大会関係者には耳に心地よい講評であった。
■会場となった立命館小学校は開校4年目を迎え、生徒数は30人学級4クラス6学年の720名である。22年3月には初めての卒業式を迎える。開会前に同校教務主任の鳥島先生にお願いして1年生の教室を見せていただいた。
■ 同校の指導理念の中では、基礎基本の重視、心の教育の実践、芸術鑑賞を通じて感性を養う、国際感覚の醸成の4つを重視している。具体的には、算数科でのそろばん指導(1~4年生まで210時間)やプロの陶芸家、華道や茶道の先生を招き本物に触れさせる教育を行っている。論語の素読もカリキュラムに入り、英語教育も5名のネイティブと4名の日本人教師が担当して、国際感覚の獲得や会話力の構築を目指している。
■教室の広さは通常の2倍であり、オープン式シースルーで4クラス全体で学年単位の活動が廊下部分をあわせると行えるようになっている。
建物全体で木部を多くして温かみを出し、コンクリート部分を極力減らしてある。本来あるべき形での初等教育が行えるような設計が行われていて、ソフト面も同様の配慮が加えられていることが良く分かる。私学ならではの、うらやましいような教育環境が整えられていた。
■日本の教育再生が叫ばれて久しいが、そのノウハウのモデルがここにも存在することを広報しなければならない。
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