No.203 平成20年度優良生徒表彰式典が開催される at Shinosaka
■ 2月22日、新大阪のメルパルクホールで、平成20年度優良生徒表彰式典が行われた。
5百数十名の表彰を受ける生徒たちとその保護者で、大ホールは満杯であった。近畿一円の関係諸団体代表者が来賓として参加され、式典に花を添えた。
■ 灘本協会会長(大阪商工会議所専務理事)の開会挨拶に続いて、諸表彰が行われた。
本年度は、松本理事が本企画を担当し、新しい表彰手順をシステム化して実践した。万端の準備作業を整えて臨んだ本番の式典であったが、予想以上のスムーズな進行で、殆どミスのない式典展開であった。
協会員、参加の塾生と保護者の満足度は高いものがあったと思われる。
■ 外国人講座在籍者の修了書授与も行われ、13カ国からの21名が参加した。代表受領はブルガリア人のベロニカ・ヅホブニコバさん(神戸大学法学部1回生/女性)が行った。
代表受領終了後に4人の受講生にインタビューを試みた。
■1人目はパプアニューギニアからの留学生エステラ・チュングさん(大阪大学大学院生・・4月から/女性)に、そろばんが楽しい理由を聞いてみた。彼女の回答は、そろばんは非常にシステマチックで論理的でもあるので計算が分かりやすい。また、計算の流れが見えることがとても面白い・・であった。
■ 二人目はインドネシアからの留学生リム・マルビン・ハンダヤさん(大阪大学工学部3回生/男性)に、そろばんの良さについてたずねた。
彼の答えは、そろばんを練習することで暗算能力が高まること、集中力が得られること、日本の典型的な伝統文化を学べること、脳の開発に効果があることなどであった。
■ 三人目はブラジルからの研究者マルセロ・アルカンターラさん(大阪大学大学院博士課程を3月に卒業し博士号を取得、4月から法学部で教鞭をとる予定・・ブラジルの弁護士資格を保有)に、科学万能(コンピュータ多用)時代になぜそろばんを習得するのかを聞いた。
彼は、コンピュータを毎日使用し続けることで何か大事なものを失っていくように思う、しかし、そろばんを使って計算する時は逆に何か大事なものを習得できる感じがする。正に、コンピュータとそろばんは対極の位置にあるように思える。また、コンピュータを使い続けることで、人間性を失っていくようにも感じている。そろばんでは、自分が持つ人間力をフルに使って計算するので、とても安全で有効的な技術だと思っているとのコメントが帰ってきた。
■ 4人目は、ブルガリアからの留学生ベロニカ・ヅホブニコバさん(神戸大学法学部1回生)に、そろばんとは彼女にとって何ですか?とたずねてみた。彼女は、そろばんは自分のベストフレンドの1人です・・と答えてくれた。
外国人の知識層にとっては、日本のそろばん技術は、貴重な計算の技術であるとともに日本の本物の伝統文化であると固く信じていることが伝わってきた。日本人は、そろばんがあまりにも身近にありすぎて、その真の意味が理解されていないのではとの思いがする。
珠算教育強化を推進する必要性がここにもあると感じさせる式典であった。
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