No.145 そろばんの音が世相を語る at O.C.C.I
■ 4月25日に行われた電話での基礎取材を経て、26日(土)外国人講座の授業現場での事前取材が行われた。取材者はNHK大阪放送局報道部カメラマンの柳澤氏である。5月13日(火)夕刻のニュース番組の中で放送予定の“大阪音の風景”として、そろばんをはじく音を取材し、大阪の世相、大阪人の気質を探ろうという企画である。
■大阪の街中でそろばんが今でも使われている部分があるがこれは何故なのか?そろばんの付加価値は何なのか?そろばん塾で学習者の数が増え始めているのは何故なのか?子供たちは何故自発的にそろばん塾に通い楽しく練習するのか?計算を行う道具としての使命は終わっているのにいまだに子供たちを惹きつけてやまない部分はどのように説明されるのか?
■商都大阪であるためにそろばんとの結びつきが強固であると言うだけでは説明しきれない何かが存在するのではないかと言うのが、今回の企画のコンセプトであり、大阪人の特性が関係しているのか否かについても問われるものと思われる。
■近代文明の成熟期に生きる日本人にとって、また世界の人たちにとって、機械万能・コンピュータに頼る現代社会は精神的な安らぎが得られにくい状況にあるのは事実である。日常的にPCを操る現代人にとって、そろばんというすべての操作が人力で行われ、アナログの典型と言われる計算システムが精神の安定に大いに寄与しているのかもしれない。
■人間が本来持っていなければならない生きる力・人間力を、機械に頼る日常生活が日日弱らせていることは間違いのない事実である。
健全な人間が当然もっていなければならないバランスが徐々に崩れているのかもしれない。特に、外国人の人たちはそろばんの技術を始めて体験することで、このようなバランスを保つのに役立ちそうなことを敏感に感知し、この外国人講座でそろばん学習にのめり込むのかもしれない。
■5月10日(土)の本取材で、このあたりの疑問が解き明かされるかもしれない。プロの報道カメラマンの目で構成された取材を通じて何かが明らかになるという期待を膨らませている。
新進気鋭の、インテリカメラマンの切り込みに注目してみたい。
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