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2007年9月28日 (金)

No.103 MBSラジオ「成功の鍵」対談取材が終わる その2 in Osaka

Img 近年、そろばん学習が人気であるが、復活の背景は?・・・・
30年間のゆとり教育の結果、学力低下が明らかになった。その反省と対応策を講じる中で、そろばんを使って数の表し方を学ぶとか、足し算引き算の仕方といった算数の基礎的な部分を学ぶことの有用性、楽しさ、分かりやすさが見直されてきた。
親たちが、そろばん学習が子供たちの基礎学力と人間力養成に有効だと考え始めた(人間力=耐力、集中力、暗算力)。

■そろばん学習のメリットは?・・・・
計算の基本である十進位取り記数法の概念を理解させる格好の教材。
計算のプロセスが見える=ミスを見つけやすい。
そろばんを練習することで珠算式暗算が出来るようになる。
そろばん学習で集中力、忍耐力、規律が身に付く。
上達が目に見えて分かるので、子供を惹きつけ、やる気を起こさせる。

■そろばん学習が脳に与える影響は?・・・・
指先を早く動かすことや、そろばんの盤面を1つのイメージとして捕らえることが(特に珠算式暗算)右脳の発達を促すとされている。
通常の筆算、そろばんを使っての計算時は論理を司る左脳を刺激し発達を促すといわれている。
あわせて、脳の司令塔である前頭前野を鍛えるためには、読み・書き・計算(そろばん)を行う、コミュニケーションを行う、手や指先を使うことで効果を発揮できる。
前頭前野を鍛えると、思考力、創造力、自制心、自主性、社会性、意欲を高めることができる。これらが子供力であり、生きる力である。

■そろばん教育の未来像は?・・・・
これからの日本は、知恵・知力を活用して、科学技術立国を目指すことになる。
そろばん学習の実践で前頭前野を鍛錬し、計算力、思考力、全体を見渡す力を高めていかなければならない。それらの力が国際競争を勝ち抜く1つの鍵になる。

■これからのゆめは?・・・・
そろばん学習で脳の鍛錬を行い、強力な子供力、生きる力(創造力、やる気、自制心、思考力、自主性、社会性など)を身につけた子供たちを育てたい。
1986年6月から『外国人のための珠算講座』を主宰しているが、今後もそろばんの国際化を推し進めて生きたい。
そろばん学習が脳の発達に貢献し、教育全般に効果をもたらすことをもっと科学的に立証して社会の認知をえたい。

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No.102 MBSラジオ「成功の鍵」対談取材終わる その1 in Osaka

Photo 近畿連合の19年度PR活動はすでにスタートを切り、バラエティにとんだ内容で好評を博している。
9月28日、MBSラジオ「成功の鍵」で放送予定の対談を取材収録した。
放送予定日は、10月13日と20日で、午後12時55分から各2分間である。

■取材収録は、プロデューサ曾山氏の問いかけに森友が答える形で展開した。放送本番では、局アナの古川さん(女性)と森友の対談と言う形に編集しオンエアーされる。
対談の内容は、時宜にかなったものであったので、放送に先立ちサマリーを記録し参考に供することとした。

■そろばんの歴史について・・・・
そろばんの起源については諸説があるが、そのコンセプトは約5000年前のバビロニア文明の中で生まれ、ギリシャ・ローマ・エジプト時代を経て現在の形に進化し、シルクロードを通って中国、朝鮮半島を経由し、およそ500年前に日本に移入された。

Photo 小学生の習い事としてのそろばんの人気の移り変わりは?・・・・
まさに計算手段として、また、小学生必修の習い事として、そのピークは1980年ころであった。それ以降そろばん離れへと転じたが、3年前に底打ちし、増加に転じた。

■そろばんを学ぶ子供たちが減っていった理由は?・・・・
電卓・コンピュータの普及により、そろばんの必要性が薄れた。
世の中全般において、より早く、より簡単に答えを求める合理性、効率性が重視され、機械に頼るようになった。
ゆとり教育の結果、習い事の選択肢が増加した。
蓄積を要するトレーニングを敬遠するようになった。これは、機械への依存、継続する力の低下、耐力の減退が原因といえる。

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2007年9月24日 (月)

No.101 日珠連代表理事会・通常総会開催される at Toranomon

Img 9月23日、東京虎ノ門パストラルで日珠連第18回通常総会、第11回代表理事会が開催された。約80名の参加者で、午後1時から5時まで討議が行われた。
今回の中心議題は、平成18年度事業活動の報告ならびに同年度収支決算の報告とそれらの承認を求める件。東北大学との学術指導計画の締結に関する計画の承認を求める件、日珠連そろばん有識者懇談会の活動経過の報告などであった。

■その他の案件は添付の次第の通りである。
予定された協議事項と報告事項の審議終了後、時間を延長して連盟の事業活動に関する質疑応答が行われた。
この内容については後述する。

3 2 1 過年度の収支決算に関しては、順調な事業展開ことに検定受験者の順調な増加を好材料に、満足すべき正味財産増加額を確保した。16,17,18年度と3年間、ほぼ同水準の蓄積を行うことが出来たことは、当連盟の事業活動を活性化させる上で大きなアドバンテージとなっている。このことは、構成員各位の連盟に対する貢献度が高くなっていることでもあり、連盟経営のグレードは格段に向上したことをも示している。

■東北大学との学術指導契約は近々に締結の予定になっている。その内容は、川島隆太教授と河野貴美子先生を中心に、そろばん学習が子供たちの脳機能発達にどのような好影響を与えているかについて実験を行い、データの分析を経て実験結果を明らかにするものである。
他の二つの分科会での研究成果とあわせて、そろばん学習が子供たちの成長期にいかに有効な学習トレーニングであるかを明らかにすることになる。
結果については、三つの分科会分を統合して、1冊の冊子に纏め上げることになる。
文科省、教育委員会、学校関係者、珠算人などに配布し、そろばん学習についての理解を深めてもらう材料としたい。

■有識者懇談会の研究成果を集約した冊子は、平成20年秋ころを目途に編集を目指すことになる。

■参加者からの質問、提案、意見は沢山発言されたが、中でも近畿エリアから出された、“PRの重要性を今一度再確認して、思い切った施策を実行してもらいたい。” “ここ数年の好実績で蓄積した資金をPR活動に積極的に投入してそろばん人気上昇に拍車をかけてほしい” という注文には他の参加者の賛意も多くあった。

■ついで注目された意見は、上級検定試験の30分一括計時の是非、合格基準点240点の是非、問題表紙の必要性、分散受験の是非などであった。
段位検定についても、暗算の問題レベルに検討の余地があるのではないか(難し過ぎる)、受験者増を図る上でも検討を急ぐべきという内容であった。

■その他多岐にわたる意見が出されており、次年度の予算編成、事業計画策定作業の中で、出来るだけ反映させていくことを考えたいと思う。
質疑応答に今後の連盟運営の貴重なヒントが出ていたように感じた人は沢山いたと思っている。
【本稿に掲載した写真3葉は、事務局の斎藤氏が撮影】

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2007年9月14日 (金)

No.100 日珠連9月度総務会開催 in Tokyo

Img_2 9月11日、日本珠算連盟正副理事長会が開かれ、続いて総務会が開催された。
9月23日に開催される総会を控えた会議であったが、主要案件は、そろばん有識者懇談会の今後の展開と、総会での質問に対する対応の検討であった。

Img_0004 本年3月23日に、第1回日本珠算連盟そろばん有識者懇談会が東京商工会議所スカイホールで開催され、今後の活動方向と内容を織り込んだアピールが採択された。懇談会終了後記者発表が行われて、会合の内容説明を行い、それらがマスメディアを通じて明らかになった。

■現在の外部の有識者は22名で構成されているが、今後の活動を以下の3つの領域に分けて、3分科会を設けている。

① 第1分科会
そろばん教育推進分科会・・・8名

活動の内容・・・そろばんを初等中等教育の中に復活させるために、そろば      んをどのように活用すれば算数・数学の学力向上に効果が出るかについての調査研究を行う。


② 第2分科会
脳機能活性化・生涯学習分科会・・・6名

活動の内容・・・そろばんの学習で脳機能が活性化され、情緒の安定、学習意欲の増進が計られること、また、老化や認知症の予防、生きる力を強めることなどを実験調査し、データの収集を行う。

③ 第3分科会
そろばん文化振興分科会・・・8名

活動の内容・・・江戸期からのそろばん教育を研究し、人間の基礎力向上に役立つことなどのそろばんの良さを明らかにし、世界に通用する技能としての伝統を継承するための方途を考える。

Img_0002 これら3分科会の分属は、下記の通りである。
① 第1分科会・・・深江茂樹 井脇ノブ子 尾身朝子 織井道雄 小西 繁
徳田耕造 蓮池守一 吉見博史・・・8名

② 第2分科会・・・川島隆太 河野貴美子 佐野信子 濁川孝志 服部公一 藤田裕之・・・6名

③ 第3分科会・・・太田敏幸 岡田秀樹 栞原厚子 島野浩二 大奈 浜田早代子 藤原智美 百瀬昭次・・・8名

■なお、具体的なスケジュールについては、大きくウエイトのかかっている第2分科会では、総会終了後速やかに研究者サイドと契約をまとめて、実験に取り掛かることになる。実験データのとりまとめを行って結果が公になるのは、平成20年秋頃までを想定している。
第3分科会でも、間もなく研究に着手できるのではないかと思われ、研究の結論は来年の後半には明らかになりそうである。
第1分科会については、まだスケジュールがクリアにはなっていないのが現状である。

Img_0005 次期学習指導要領素案が先日明らかになり、来年3月には改定内容が文部科学相から告示されることが明らかになったが、なぜ今そろばんなのかについて、科学的なメスを入れて、実験データを集積し、分かりやすく解説したブックレットを早急に作成しなければならない。
平成23年度から新教科書を使った指導が始まるまでには、少し時間が残されているが、出来うる限り時間をうまく使って、珠算界からのメッセージを効果的に発信できるように努力したい。

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2007年9月12日 (水)

No.99 東海ブロック懇談会開催 in Gifu

Img_0001 日本珠算連盟東海ブロック懇談会が、9月9日(日)1時から岐阜市内のホテルスポーツパルコ:7階大広間で開催され、愛知県、岐阜県、三重県の3県各地域から74名の会員が参加した。本部からは森友副理事長、中山専務理事が出席した。

Img 外部講師としては、松下電器産業株式会社珠算部の岡田監督が招かれ、「珠算教育の伝統継承と魅力あふれる珠算界の実現」という演題で講演された。

Img_0003_2 懇談会本体では、70分の枠内で、森友が「日本珠算連盟の活動」について講演の後、残り時間を参加者との質疑応答に使って積極的に論議を行った。そのときのやり取りについて概要を記しておきたい。

①日珠連の会員増加を計るための指導者養成講座第1回が行われて、14名の受講者が無事終了証を受領したことは結構なことであるが、今後彼等が塾開設を決めて、入会の申し込みが出たときにスムーズに事が運ぶよう今から手立てを講じておいて貰いたい。
②学校支援活動を懸命に行っているが、出講者に対する謝礼、交通費の支給財源捻出に苦慮している。日珠連としてのサポートは期待できないのか?
③日珠連から、文科省経由各地教育委員会に学校支援活動に交通費的なものの支給をカバーするための予算化を要望できないものか?
④学校支援活動の重要性は理解できるが、現職教員の珠算指導能力向上に手立てを講じてほしい。
⑤1~3級検定の分散実施が各地で行われている例があるが、日商の実施に関する規定と、日珠連の同種内規に食い違う部分があるのではないか?
Photo 段位検定試験暗算の内容が難しすぎるのではないか?ピラミッド式を考えるとか検討の余地が大きいように思うが・・。
⑦「たのしいそろばん」の内容が難しすぎるように思う。4時間程度では消化できないのではないか?検討の余地はないのか?
⑧京都大学教授上野先生の論文「珠算の将来」は、上質の資料であり感謝するが、内容がやや難解であり、いま少し具体的な内容の論文がほしいと願っている。1~3年生ぐらいで珠算を練習すればどのような効果と利益が得られるのかといった実験データ的なものがほしい。
⑨尼崎市の「計算特区」がもし全国展開にでもなればどうなるのかを考えているのか?まず、講師の派遣は物理的に不可能ではないのか?
Img_0003_3 日珠連独自でPR展開をもっと積極的に行ってほしい。
⑪日珠連の配布物購入、各種競技会参加、検定受験が、会員外であっても可能であるが、このことはいかがなものかと思う。差別化の必要性は?
⑫構成会員数が極端に少ない団体にとっては本部への会費納入が大きな負担になっている。本部として、何らかのサポートの意思の有無は?
⑬学校支援活動出講者への金銭支給を他の団体で行っているように聞くが、日珠連ではどのように考えているのか?

Img ブロック懇談会に参加のつどお願いしている事であるが、懇談会の最大のテーマと目的は、構成員である会員個々の意見、提案、要望、アドバイスを出来る限り聞き取り、これらを明日からの施策、事業計画立案、予算編成作業に極力生かしていくことである。本部においては、正副理事長会、総務会、代表理事会、総会・・・と、審議、検討機関があるが、現実にはこれらの場では、実効的な論議の時間を確保しがたいのが実情である。
現場の貴重な意見は、繰り返すが、ブロック懇談会で全部出し切り、日珠連の日々の発展に直接生かしていきたいと思っている。

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2007年9月 4日 (火)

No.98 学習指導要領改定素案ついに出る in Tokyo

Img_0001 政治の混迷でやや作業が遅れていた次期指導要領改定作業が急ピッチで進んできた。8月30日に、文部科学省は改定の素案を中教審小学校部会に示した。

■総合学習の時間を削減し、国語・算数などの主要教科の総授業時間数を1割程度増やし、6年間で350時間増やす方針を明らかにした。総授業時間数が増えるのは昭和52年の改定以来30年ぶり。
学力低下をもたらしたとして批判が強かった「ゆとり教育」が終止符を打つことになる。

■3年生以上で行われていた週3時間の総合学習を1時間ずつ削減。対して、国語・社会・算数・理科・体育の総授業数を6年間で1割増加させる。
平成14年度の改定時に総合学習が導入されて、学習内容が3割削減された。昭和50年代のピーク時と比べると学習内容は半減していた。

■今回の改訂では、
①基礎学力・技術の習得
②確かな学力確立へ授業時間確保
などが柱になる。特に、算数科では計算能力の確実な習得がテーマになり、基礎的な知識・技術を重視する流れを構成する。

Img_2 中教審は10月中に中間報告を纏めて、最終の答申は来年1月に予定される。文科相の告示は3月末になる見通し。新教科書に基づく新学習指導要領の完全実施は23年春からになりそう。

■急速な学力低下傾向をどう是正し、失われた学力の強化をいかに実現していくかを命題とした今回の改訂作業は、政府の教育再生会議の審議検討と歩調を合わせながらの展開であったが、ここに来て「脱ゆとり」を前面に出し、主要教科重視の基本構想を固めた。

■小学校6年間で350時間の授業時間が増えることは、そろばんの指導時間数増加を願う珠算界にとってはアドバンテージになる。
同時に、基礎学力・技術の習得と確かな学力の確立を標榜する基本方針と、計算能力の確実な習得を算数科の重点課題としたことは、そろばん指導の拡充を予想させるものである。
次の10月に行われる中間報告を待ちたい。

(資料の記事は、2枚とも産経新聞・・8月30日、31日付朝刊一面記事
(*本稿掲載の二つの産経新聞記事は転載承諾済)

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