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2007年7月21日 (土)

No. 88 4名の文部科学省国費留学生が外国人講座に入門 in Osaka

Img_50 大阪商工会議所・(社)大阪珠算協会共催の「外国人のための珠算講座」が開設されたのは1986年6月であった。
7月で開設22年目に入った。
7月21日現在、講座への参加者数は、76カ国からの887名である。
毎年約42名の外国人が参加してくることになる。

■今日21日は、次の4名の文科省国費留学生が入門した。
Bulgarianのベロニカさん、Thaiのワチャラポンさん、Peruvianのグスタボさん、Brazilianのジョージさんの4名で、全員が大阪外国語大学の学生である。

■大阪外国語大学では、日本の大学で、20年度から各自の専門領域の勉強に入る前に、1年間の日本語研修を受けている。年度末に大学選定のための試験を受け、成績に応じて留学する大学が確定する。

■彼等の専門領域は、ベロニカの国際関係論、ワチャラポンの機械工学、グスタボの土木工学、ジョージのシステム工学と分かれている。ジョージは京都大学での研究を望んでいるが、ほかの3人はまだ大学のイメージが固まっていない。

■彼等にそろばん学習を紹介し勧めたのは、ブルガリアからの留学研究者のテオドラさんである。彼女は、奈良先端科学技術大学院大学の博士課程でがん細胞の研究に打ち込んでいる科学者である。

■テオドラさんの勧めで入門した4名の文科省留学生が、この講座で日本のユニークな計算テクニックであり典型的な日本文化の一つでもあるそろばんを学習し、技術を習得した後、それを専門領域の研究場面でどのように役立てていくのか、大きな興味を覚える。

■日夜コンピュータを駆使して、ナノ単位の細胞実験と研究を重ねているテオドラさんは、約1年半の珠算学習で3級をほぼクリアしている。彼女は、そろばんの効用は脳の活性化に役立つことであると断じている。PCを使っている間の脳の発達は実感することが出来ないともコメントしている。また、研究活動の上で、そろばん学習で獲得していく珠算式暗算力が戦力になりつつあり、同時に魅力にもなってきていると語っている。

■高い知力を持つ外国人たちが珠算学習に打ち込む姿を見ていると、珠算が「世界性」「普遍性」「現代性」を備えた東洋の知恵であることを感じるとともに、この知恵を人類共通の財産として有効活用する道を切り開いていかねばならないと強く感じる。

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