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2007年7月30日 (月)

No.90 講座参加77番目の国ノルウエー in Osaka

Norwegian_flag 北欧3国西端の国ノルウエー。国土面積は38万5千平方キロ、人口は464万人。キャピタルシティはオスロ。1905年に分離独立するまで、デンマーク、スエーデンと共に同君連合王国を形成(1397年から)していた。

■ノルウエー南部の都市ハウゲスン出身の、Havard Overnes(20才男性)君が、7月28日の講座に体験入学した。最近まで、1年間、中国天津市で中国語の勉強をしていたが、講座終了と共に日本を訪ね、8月から3ヶ月の日本語講座を受講する。

Photo_4 講座メンバーのヤニック夫妻と、天津市で出会い友達になり、今回は東京から大阪在住のヤニック夫妻を訪ねてきたのだが、土曜日の講座に1日だけ体験入門するために参加した。来年からは、ノルウエーに戻り大学に入学する予定の好青年である。

001_3 ハバード君は、外国人講座の77カ国目、888番目の受講者である。
遠くバイキング、フィヨルド、オーロラ、ノルディック・セータ、ノルウエーサーモン、家具などで有名な国からの訪問者を迎えて、講座受講者と話題が弾んだ一日であった。

■1日だけの体験学習でそろばんの魅力をどこまで理解できたか定かではないが、これからの3ヶ月間、東京エリアでチャンスがあればそろばんの練習をしてみたいと希望を語ってくれた。極東の異文化の国日本での滞在と学習が実り多いものであることを願う1日であった。

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No.89 19年度指導者講習会開幕 at Honmachi

Img_521171761_img_4  7月29日、(社)大阪珠算協会19年度珠算指導者講習会の第1日目が大阪商工会議所で開催された。
近畿各地から178名の珠算関係者が参加を申込み、初日の出席者は約140名であった。

7月29日、9月23日、12月2日の3日にわたり6講座が設けられている。最終講の第6講座は東京都多摩市立多摩第二小学校教諭の有田八州穂先生が担当し、小学校算数科での珠算指導のあり方、珠算の特性を算数指導にどう活かすかなどについて講演していただく。

Img_51  初日の第1講は、西先生(大珠協 副会長)が担当、「珠算指導あれこれ」(パート2)というタイトルで話を展開した。その中で、誤算原因の発見法が参加者の興味を引いていた。ことに、加減算における誤算原因の発見の仕方が各塾での日日の指導に役立つ筈である。

Img_0001_37 通常練習の中で、誤算の理由を個々に発見することは時間的にも難しさはあるが、工夫次第では出来ないものでもない。練習効率を高め、計算の精度を高めるためにも、誤算原因発見のコツを指導者は会得しておくことが大事だと感じた。

1171765_img_2 第2講は古本先生(Cブロック長)が担当し、「強い味方 仲間とパソコン」
というタイトルで興味深い講義を行った。日日の授業と塾経営の中で蓄積してきた、工夫とアイディアを感じさせる137種のドキュメンツを一挙に公開した。それらのいくつかをピックアップし、プロジェクタを使用し拡大表示して、説明を加えるものであった。

Img_55 時間の制約で説明できないものについては、CDに収録されているものを自己学習するように配慮されていた。CDは有料での頒布であったが、長期にわたり蓄積した貴重な情報を開示するものであったことについては、古本先生の勇気と決断に感謝しておきたい。

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2007年7月21日 (土)

No. 88 4名の文部科学省国費留学生が外国人講座に入門 in Osaka

Img_50 大阪商工会議所・(社)大阪珠算協会共催の「外国人のための珠算講座」が開設されたのは1986年6月であった。
7月で開設22年目に入った。
7月21日現在、講座への参加者数は、76カ国からの887名である。
毎年約42名の外国人が参加してくることになる。

■今日21日は、次の4名の文科省国費留学生が入門した。
Bulgarianのベロニカさん、Thaiのワチャラポンさん、Peruvianのグスタボさん、Brazilianのジョージさんの4名で、全員が大阪外国語大学の学生である。

■大阪外国語大学では、日本の大学で、20年度から各自の専門領域の勉強に入る前に、1年間の日本語研修を受けている。年度末に大学選定のための試験を受け、成績に応じて留学する大学が確定する。

■彼等の専門領域は、ベロニカの国際関係論、ワチャラポンの機械工学、グスタボの土木工学、ジョージのシステム工学と分かれている。ジョージは京都大学での研究を望んでいるが、ほかの3人はまだ大学のイメージが固まっていない。

■彼等にそろばん学習を紹介し勧めたのは、ブルガリアからの留学研究者のテオドラさんである。彼女は、奈良先端科学技術大学院大学の博士課程でがん細胞の研究に打ち込んでいる科学者である。

■テオドラさんの勧めで入門した4名の文科省留学生が、この講座で日本のユニークな計算テクニックであり典型的な日本文化の一つでもあるそろばんを学習し、技術を習得した後、それを専門領域の研究場面でどのように役立てていくのか、大きな興味を覚える。

■日夜コンピュータを駆使して、ナノ単位の細胞実験と研究を重ねているテオドラさんは、約1年半の珠算学習で3級をほぼクリアしている。彼女は、そろばんの効用は脳の活性化に役立つことであると断じている。PCを使っている間の脳の発達は実感することが出来ないともコメントしている。また、研究活動の上で、そろばん学習で獲得していく珠算式暗算力が戦力になりつつあり、同時に魅力にもなってきていると語っている。

■高い知力を持つ外国人たちが珠算学習に打ち込む姿を見ていると、珠算が「世界性」「普遍性」「現代性」を備えた東洋の知恵であることを感じるとともに、この知恵を人類共通の財産として有効活用する道を切り開いていかねばならないと強く感じる。

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2007年7月19日 (木)

No.87 2007年:女性のつどい盛会裡に終わる in Shiga

1141496_img 7月8日、琵琶湖グランドホテル:京近江で、「2007年女性のつどい」が開催された。
近団連主催、隔年開催のイベントであるが、今回は第6回目であった。初回から、日本珠算連盟大津支部のお世話で回を重ねてきたが、今回もすばらしい企画で、大いに盛り上がりを見た。

■大津支部全員でのお世話をいただき、完璧な内容の展開であった。堀江理事長はじめ全構成員の献身的なバックアップで、他府県がまねの出来ない運営振りに、毎回のことではあるが感謝の気持ちでいっぱいである。

今回は、英語の読上算についての講義を大阪:法橋先生が担当した。長年の実経験に基づいて、塾での英語読上算導入を可能にするための基礎的なノウハウを丁寧に説明した。教場で活用できる沢山の資料を配布しての講義は参加者を満足させるものであった。

1141471_img_1 講義の後は、グループに分かれての情報交換座談会が行われた。その間、男性の参加者は、珠算を語る懇談会を持ち積極的に意見の交換を行った。近畿連合、日珠連に対する要望、意見、提言など沢山の貴重な声を聞くことが出来た。

当日配布した資料のうち、「珠算指導用語英文対訳」(編集:森友)を教場などで活用いただくために本稿に掲載(工事中)した。

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No.86 新しい形のそろばんアピール in edu in Japan

Img_0001_33 そろばん教育とそろばんトレーニングが初等教育の中で果たす役割と効用を解明し、そのエビデンスを明らかにすることを目的に、3月23日に東京で「第1回日本珠算連盟そろばん有識者懇談会」が開かれた。

■特に、そろばんの長期にわたる練習が、幼少年期の子供たちの頭脳開発に大きく貢献するという説を立証することを活動の重点項目の1つに位置づけている。今までに、fMRIを使っての実験で、音読や簡単な計算の継続実施が、前頭前野の血流を大いに促すことが分かり、これらのトレーニングが子供たちの情緒安定に役立ち、学習意欲を向上させるということが判明してきている。

■今後、脳科学の研究者と合同して、そろばんの有用性と必要性を数値で表し、教育再生につなげていけるようにしていきたい。日本珠算連盟では、これらの調査研究に鋭意取り組んでいくことを機関決定している。

■同時に、そろばんの教育的効用について、世論に説明を行い、そろばん学習への動機付けを行っていくことが求められている。取りあえず、今年度は、月刊雑誌に別掲のアピール広告を掲載することにした。

Img_47 第1弾は、昨年7月創刊の月刊誌「edu」(8万部)の8・9合併号49ページに掲載した。10月号、12月号にも引き続いて掲載予定であり、年明けからは別の雑誌に3回の掲載を予定している。次年度からは、より積極的にPR活動を展開するべく準備を進めている。

■ここ1~2年、各種メディアのそろばん復権をテーマにした報道が頻繁に行われているが、そろばん界あげての自助努力が今こそ求められているという認識が必要と言える。

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2007年7月 1日 (日)

No.85 読売新聞コラム「編集手帳」珠算熱に注目 in Japan

Img_45 2007.6.28付読売新聞の朝刊1面コラム「編集手帳」で、目下の珠算熱の高まりがテーマになった。
珠算が、電卓(PC)全盛の時代を迎えて、20数年間低迷の時を重ねてきたが、ここに来て、学力向上の有効な手段として教育現場でも見直しが行われ、珠算復活が現実のものとなってきた。

■上級者は、珠をはじく指の感覚で計算の間違いに気づくことが出来、電卓を使い続ける企業が忘れた「指の感覚」を取り戻し、経営の誤算発見に使ってほしいと、コラム氏はいう。

■利益の珠をはじく指が間違いを指摘する声を聞き取れるかどうかが肝心なところだと締めくくっている。

■じわりとはいえ、せっかくの珠算熱を生かしきり、美しい日本現出に役割を果たせというエールと読み取った。

■6月に入り、19日(火)には産経新聞朝刊の「経済コラム」に“インド計算術もいいけど「そろばん」も” と言うタイトルの記事が出た。続いて、26日(火)には、朝日新聞朝刊コラム「経済気象台」に“もう一つの教育再生会議”と題してそろばん教育についての論考がでた。いままた28日には、読売新聞朝刊1面コラム「編集手帳」に伝統の計算術に復権の兆しが・・と珠算評価の記事が書かれた。

■10日間に、産経、朝日、読売3紙の人気コラムに、そろばんが現代社会で果たす役割の大きさがこぞってテーマとなり、教育再生、日本再生の過程でそろばん活用を考えよと3コラムニストが声をそろえて主張したことは、そろばん復権の条件は見事に整ったことを示唆してもいる。

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