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2007年3月25日 (日)

No.70 日本珠算連盟そろばん有識者懇談会③ in Osaka

1141460_img_2 3月23日に開催された日本珠算連盟そろばん有識者懇談会の内容の概略はNo.68、No.69で詳述したが、この懇談会の趣旨、目的、内容、具体的な活動目標などを各地の珠算人に理解してもらうことはきわめて大事な作業である。まずは近畿で下記のような内容のイベントを行い、会員の理解を深める努力を行うことにした。

■大阪府連の当番で準備を進めている近団連総会が6月10日(日)に、大阪市内マイドーム大阪で開催される予定である。今回は、当総会に日珠連近畿ブロック(全国8ブロックのひとつ)懇談会をセットすることにしている。近団連総会の後に近畿ブロック懇談会と特別イベントを開催する。

■特別イベントはトークとし、テーマは「第1回日本珠算連盟そろばん有識者懇談会の中身と今後の展開」とする。
スピーカーは、
東海学園大学教授(有識者懇談会座長代理)深江茂樹氏
算数・数学教育研究アドバイザー(有識者メンバー)小西 繁氏
日本商工会議所産業経済部長青山伸悦氏
兵庫県小野市教育委員会学校教育課長(有識者メンバー)服部公一氏

ゲストとして、
日本商工会議所常務理事篠原 徹氏(有識者メンバー)
日本商工会議所新規プロジェクト担当付部長小野 明氏を迎える。

コーディネートは森友が務める。

■当日のスケジュールは、
13:00~近団連総会
14:00~近畿ブロック懇談会・・質疑応答、要望、意見
14:40~特別イベント①トーク 「第1回日本珠算連盟そろばん有識者懇談会の中身と今後の展開」
16:10~特別イベント②講演 日本商工会議所常務理事篠原 徹氏「日本珠算連盟と珠算振興」
16:30~特別イベント③スピーチ 日本商工会議所部長小野 明氏
16:40~質疑応答
17:00閉会

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No.69 第1回日本珠算連盟そろばん有識者懇談会② in Tokyo

Img_20 今回、日本珠算連盟そろばん有識者懇談会が設置されるに至った理由としては、現在日本の教育再生が日本の最優先課題に挙げられており、同時に次期学習指導要領改訂が目前に迫っているなかで、そろばん教育の再評価が進みそろばん見直しの機運が急速に高まってきたことがあげられる。これらの三つのファクターが時を同じくして同時に国家の関心事になったことは今までになかったことである。

■これらのファクターを並列して考えたとき、そろばん教育がこれらの諸課題を解決していく中でキーワードとして活用されうるのではないかと考え、有識者の知恵とアドバイスを得ることによってその実現を果たしたいという願いが有識者懇談会開催の直接の理由となった。詳細については別紙発足趣意書を参照。

32 31 37 36 38 16 当日の議論の中で、そろばん学習が子供たちの学力向上に役立つこと、そろばん教育が基礎計算力確保にきわめて有効であること、そろばんのトレーニングで脳の発達を促すことが出来ること、そろばん指導が小学校教育の中で役立つこと、そろばん教育は地域コミュニティ構築に役立ちうることなどが論点になった。大方の意見はこれら論点に肯定的であったが、世論に対して有効な説明をしていくためにはそれぞれのevidence(証拠)を明らかにした上でなければならないという点でも意見は一致した。

■今後の展開については次回の懇談会で論議し方向付けを行うが、アピールに記載した4つの視点を核にして論議と研究を重ねた上、それぞれをレポートに纏め集約していくことをイメージしている。各界にそろばん振興に関するアピールを展開するときの論拠と資料として活用できるようにしていきたい。

■4つの視点は、
① そろばんを初等中等教育に復活させて、計算の基礎能力向上を図り、教育の基礎・基本の強化に役立てる。
② そろばんで獲得される能力は、技術立国を支える基盤であるとの認識から、そろばん文化を維持発展させていく。江戸時代の和算教育の教材を取り入れるとともに、子供たちの規律と躾の習得にも役立てていく。
③ そろばん学習で、脳を活性化し、情緒の安定、老化・認知症予防に役立てていく。
④ そろばん学習を地域コミュニティ再生の核としての活用を目指す。
などである。

■これら4つの視点をそれぞれ論点として研究、議論を行うために分科会を設置し、有識者の分担を決めて活動を行うことにしたい。研究成果をレポートにまとめて、「そろばんの学際的研究」などの論集を発行できればありがたい。直近の課題として、第2回懇談会開催の日程調整と分科会メンバーの割り振りをクリアしていきたい。

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No.68 第1回日本珠算連盟そろばん有識者懇談会開催① in Tokyo

Img_0003_7 Img_0002_4 Img_0001_13 3月23日(金)東京商工会議所ビル8階東商スカイルームで、第1回日本珠算連盟そろばん有識者懇談会が開催された。16名の有識者(別紙出席者名簿参照)、2名のオブザーバーを迎えて14時から16時まで懇談を行った。16時30分からは記者発表が行われた。日本珠算連盟からは岡野理事長、森友副理事長、中山専務理事が参加、日本商工会議所からは青山事業部長、立松事業部副部長、小野新規プロジェクト担当付部長などが参加した。

1_1 2 3 5 12 15_1 18 20 25  オブザーバーとしては、文部科学省初等中等教育局教育課程課教育課程担当リーダー 上月正博氏、日本数学協会副会長 岡部恒治(埼玉大学経済学部教授)氏が参加した。

■懇談会は森友の司会進行で進められ、自己紹介の後座長に東北大学教授(医学博士)川島隆太氏、座長代理に東海学園大学経営学部教授深江茂樹氏をそれぞれ選出した。爾後川島座長の議事進行で直ちに出席者全員から順次提言が発表された後、提言を受けて懇談、意見交換を行った。活発な議論を行った後、「そろばん振興を通じて目指すもの」~日本珠算連盟そろばん有識者懇談会アピール~が全会一致で採択された(全文は別紙を参照)。

■アピール採択後、今後のスケジュール概略を確認し懇談会を終了した。休憩後記者発表を開催した。川島座長、深江座長代理、岡野理事長、森友副理事長が発表に臨み、森友の司会で進行した。冒頭に川島座長から概要の説明を行い質問に応答し5時に閉会した。

■第1回目の日本珠算連盟有識者懇談会では、予想以上の活発な議論が交わされたのち既述のアピールが採択され、今後の活動・運動の道筋を示すことが出来たことは大きな成果と評価したい。今後、このアピールの内容を尊重しながらそろばん振興の実をどのように挙げていけるのか、当該有識者懇談会の真価が発揮されることを期待したい。同時に、珠算人が有識者の知恵を借りながら自助努力を最大限行うことが出来るか否かがこのプロジェクト成否の鍵になるとも考えている。

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2007年3月 3日 (土)

No.67 MBS毎日ラジオそろばん特集第4日目 at MBS

1161648_img 1161649_img 1161649_img_1 1161651_img 1161652_img 1161653_img 1161655_img 1161654_img 1131305_img_1 3月2日、MBS毎日ラジオはそろばん特集第4日目(最終日)を放送した。初日は、最近のそろばん事情をいろんな角度から広範囲にわたり森友が語った。二日目は沢田先生が生徒を同伴し学校支援活動について報告し、あわせて、読上算のデモンストレーションを通じてそろばん学習の効用に迫った。三日目は平沢先生が担当し、暗算力、概算能力について解説するとともに、実際の学習効果を同伴した生徒の演算を通じて証明した。二日間ともに、生徒の協力でそろばん学習の効用が具体的に示され、リスナーに対して説得力を発揮した。

■最終日の4日目は、再び森友が担当しキャスターの5つの質問に答える形で展開した。
Q. そろばん学習が脳の活性化によい影響を与えているといわれていますが・・・・。
ここ数年、いくつかの大学研究室レベルで実験が行われ、暗算時には右脳が、そろばんを使っての計算時には左脳が鍛えられる、つまり両脳がバランスよく開発されるということが分かりかけてきた。また、そろばん学習で前頭前野が発達するとも言われている。前頭前野が発達するということは情緒が安定するということにつながり、人間力(学習する力)を強めるともいわれている。しかし、結論に至るには今しばらくの時間が要るのではないかと思っている。


Q. 尼崎市の「計算特区」でそろばんが活用されているのですか・・・・。
平成16年度から杭瀬小学校で実験指導が始まり、2年生から6年生までの間に210時間のそろばん指導が組み込まれている。2年目は5校で、3年目の18年度は10校で指導が行われており、4月からの19年度は、さらに学校数が増えて15校で指導される予定である。3年間の実験指導の成果については徐々に面白いデータが蓄積されてきている。かなりそろばん指導の効果があるようで、尼崎市のご父兄からは全校でのそろばん指導が強く要望されている。

■Q. 今後、そろばんの役割はどのようになりますか・・・・・。
これからの日本は技術立国で生きていくことになるが、そろばん学習で身に付けたそろばん力が国際競争の中で大事な鍵になるだろうと考えている。いまひとつは、そろばん学習では計算力を向上させるとともに、思考力を強め全体を見渡す力を養うことになると思っている。


Q. これからのそろばん指導の目標は・・・・・。
5つに集約して考えている。① 子供力の向上 ② 基礎力再構築 ③ 規律の確立 ④ 耐力、持久力、集中力強化 ⑤ 強力な暗算力確保 である。

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Q. そろばんの国際化は進んでいるのですか・・・・・。
1986年6月に大阪で「外国人のための珠算講座」をスタートさせたが、今までに75カ国、870名のエリート外国人が入門した。その後、21年間の活動で、そろばんは現代性、世界性、普遍性を併せ持つということが立証されてきた。高学歴の多い学習者からは、そろばんは東洋の高度な異文化、特異な計算技術、ヒューマンなテクニックであると、高く評価をしてもらっている。
また、彼らがそろばん学習を通じて獲得するもののベスト3は、暗算力、集中力、チャレンジ(自分への挑戦)であるということも判明した。

■今回の4回にわたるラジオ番組での特集は、そろばん学習の特徴、メリット、今後の展開予想についてかなりの時間をかけて考えていくことが出来たので、広報活動のあり方を考えるときのひとつのモデル(理想的なあり方)を示す結果となった。

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