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2007年1月29日 (月)

No.55 日本の持ち味:間の文化 in Tokyo

Img_6 28日に日珠連 珠算教育強化・連合委員会が駒場で開催された。過日開催された平成18年度第3回全国連合代表者会議の報告、5月に予定されている19年度第1回同会議への対応について協議をおこなった。

■当該委員会開催時に行っている有識者との懇談会には、百瀬創造教育研究所所長の百瀬昭次氏をお招きして行った。教育評論とともに教育実践家として多忙なスケジュールを消化されている先生と貴重な懇談を行うことが出来、大きな収穫を得た。

■著書には、『君たちは偉大だ』、『君たちの未来』、『君たちは受験生』、『賢い母親のススメ』、『本もマンガも読む時代』、『家庭ゼミナールのすすめ』、『企業ゼミナールのすすめ』、『君たちの人生』、『人間力を育てる40のいい話し』、『今、教育は「人間学」』、『龍馬の夢は君たちの夢』、『水は偉大だ』、『人間学の基本がわかればぐんぐん伸びる』などがある。

■20年前に発刊された、『そろばんの向こうに宇宙が見える』は記憶に残っているいい著作である。東京書籍から出版され1200円。著者は、そろばんに宇宙の神秘を読み取り、宇宙の広がりにも似た人生の智恵が見えてくると表現する。そろばんの桁は間の典型であるとし、桁をはさんで単純な計算から高度な計算まで処理しきる計算のシステムは正に間の文化と呼ぶべきものであるという。

■この間にはある種のエネルギーが潜在し、そろばんを通じて間の構造を世界に発信していくべきだと説く。また、そろばんは日本発展の軸としての機能を果たしてきているといい、アナログとデジタルな要素が混在するそろばんの仕組みは人間の一大発明であると結論付けている。

■ご破算で・・・・は計算の切り替えを瞬時に行い再チャレンジの典型でもあると指摘している。また、願いましては・・・・は物事を始めるときの導入の仕方ではbest wayであるとも評価している。そろばんの持つ魅力をうまく表現していて、考えさせられる所が多いことを気づかされる。

■3月に発足する有識者会議のメンバーでもあり、今後の珠算振興活動に大きく貢献してもらえそうな予感がする人物である。

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2007年1月23日 (火)

No.54 日珠連第1回有識者懇談会の方向性が固まる in Tokyo

1161623_img 日本珠算連盟は3月23日に東京で、第1回有識者懇談会を開催することを決めた。虎ノ門パストラルホテルで14:00~17:00の予定で開催される。今回は、今後の活動内容の確認、活動の展開方法(活動のスタイル)、活動の日程(活動のスケジュール)などをまとめて、今後の活動計画の策定として位置づけることになる。

■今回は約20名の有識者が参加するものと見られている。各メンバーからは、珠算振興の方策、珠算教育強化の具体策、珠算文化継承の方法などに関する諸活動の方向性と活動内容をまとめて提言していただく予定である。なお、この企画の趣旨は次のように定義している。

■過去450年間、私たちは、珠算の恩恵を大きく受けながら、経済・教育・社会活動を順調に発展させてきた。しかし、20世紀後半からの機械文明の急速な進展と、30年ほど前から顕著になってきたコンピュータ多用の社会システムへの変貌の中で、社会生活と教育の中で占める珠算の役割と評価は、年とともに低下する傾向を示してきたことは否めない事実である。

■一方、コンピュータを中心とする機械文明の浸透と高まりの中で、その弊害、副作用(テクノストレス)は徐々に高まり大きくなりつつある。また、2002年4月から実施されている現行の小学校学習指導要領では、目的とされる「ゆとり教育」のために学習内容が3割削減され、前回の改訂と合わせると半減した。その結果子供たちの深刻な学力低下をもたらすこととなった。

■これら電脳文明のサイドエフェクトを中和・解消するとともに現代教育の抱える最大の課題である子供の学力低下をいかにリカバーするかは、現代社会に生きる私たちに解決を迫る難しい宿題である。

■今一度、珠算の持つ教育的効果と、人間の基礎・基本を形作るという珠算の持つ特性を生かして、学習の基礎力確保と強化に貢献し、ひいては学力の向上に役立つことを改めて目指してみたい。

■そのためには、珠算の社会・教育の中での必要性とその有効性を先ず明らかにし、次いで珠算の果たしうる役割を分かりやすく世論に説明し説得していくことが肝要である。何故ならば、そのことが珠算の認知度を高めることになり合わせて珠算の評価を確固たるものにしていくに違いないからである。

■以上の趣旨(論点)を踏まえて有識者の方々と議論と研究を重ねて、珠算界の今後の活動方向を見定め、同時に活動内容を探る一助にしたいと願っている。

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No.53 14ヶ国21名の外国人受講生が終了証受領 in Osaka

Img_0001_6 平成18年度の優良生徒表彰式典が2月25日にメルパルクホールで行われる。本年の表彰生徒数は優良生徒表彰が310名、ジュニア表彰が165名で合計475名となっている。同日に行われる外国人講座の修了証授与者は、14カ国21名である。

■大学の教授教員が3名、学校の教師が2名、大学院博士課程の研究者が2名、大学院修士課程の研究者が2名、語学学校教師が3名、コンピュータのプログラマーが1名、会社員が4名、小学生2名、主婦が2名という構成になっている。

■大学院博士課程の2名は、ブラジルからの弁護士資格を持つ男性マルセロ・アルカンターラさんとブルガリアからのがん細胞研究者テオドラ・ゴラノバさんである。マルセロさんは大阪大学大学院で、テオドラさんは奈良先端科学技術大学院大学の研究所で研究生活を送っている。

■今回の受領者の国籍は、スエーデン、ラトビア、チリ、ペルー、イギリス、アメリカ、ブラジル、インド、タイ、フィリピン、シンガポール、オーストラリア、ブルガリア、カナダの14カ国である。

■日本の伝統文化であるそろばんが、各国から来日している知識階層の人たちに理解されて、何時の日か各国へ移出紹介されることを思うとき、毎土曜日の指導にも力がこもる思いである。

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2007年1月21日 (日)

No.52 教育再生会議第一次報告まとまる in Tokyo

1161619_img 1月19日に開催された政府の教育再生会議は第1次報告をまとめた。24日の総会で安倍晋三首相に報告、決定する予定である。首相は報告を受け、25日召集の通常国会で、教育再生のための関連法案を提出する方針である。

■第1次報告は「社会総がかりで教育再生を」と題して、ゆとり教育の見直しなど「7つの提言」と、いじめへの対応や教員免許更新制度の導入など、「4つの緊急対応」で構成されている。

■現在の授業内容は、30年前に比べて約半分に減らされて、児童・生徒の学力低下を招いている。現状改善のため、事業時間を10%増加させるとともに、教科書のページ数を増加させて内容の充実を図るとともに、学習指導要領の早期改訂を求めている。

■その他、学力・指導力に欠けた不適格教員の排除や、民間人の教員を5年間に2割以上登用することなども盛り込んでいる。教育委員会制度の改革についても、外部評価制度の導入などを求めている。

Img_5 教育再生会議の報告を受けて、教育行政サイドがどう理解し、反応していくのか、また、実際にどこまで改革を実行していけるのか、むしろこれから難しい局面を迎えることが予想される。また、教員たちの反対と抵抗も予想される中、日本の教育を再生させる道筋はさほど簡単なものではないと考えている。

■教育再生会議が教科書の内容を濃くし、授業時間を10%増加することを求め、ゆとり教育の失敗を学力低下の最大の理由としたことは、珠算教育強化を求める上で有利に働くファクターと見ていいのではないかと受け止めている。

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2007年1月19日 (金)

No.51 学校支援珠算指導活動打ち合わせ会 in Osaka

Img_3 平成12年にスタートした大阪府下における小学校支援珠算指導活動は今年7年目を迎えた。大阪市教育委員会と大阪府教育委員会の人材バンクシステムとタイアップした大阪方式の活動は全国でも唯一のものである。

■初年度は53校からの依頼を受けて、大阪府下の各団体で組織している大阪教育連合(大阪連合)に属する珠算教師を各校に派遣し大きな成功を収めた。二年目以降、64→86→107→111→124校と依頼校が増加し、注目の今年度は、今日現在125校(大阪市内56/大阪府下69)となっている。

■毎回、出講指導が本格化する1月中旬に出講予定講師が一堂に集まり打ち合わせ会を開催している。また、活動が終了後4月の中旬には、活動を振り返っての反省・報告会を開いている。本年は、1月19日に打ち合わせ会を開催し、40数名が参加した。

Img_0001_4 出講にあたり当然承知しておかなければならない珠算界の現況、現場で使用する教材「たのしいそろばん」の使用に当たっての留意点、暗算指導に関する留意点と教材について・・などを材料として研修を行った。

■ハイライトは、ほぼ出席者全員が行う昨年度の反省点、評価に値するポイント、今年度実施にあたっての秘策などについての2分間スピーチである。今年も、積極的な発言が多く、各人の指導上の創意工夫が披露され、出席者にとっては大きな収穫につながったと思っている。

■7年に及ぶ地道な指導者の活動努力の積み重ねが、今日の珠算復活劇を演出してきたのではないかと考えている。学校サイドの珠算指導に関する理解が非常に深まり、子供たちもそろばんを使っての計算システムに大きな興味と関心を寄せてくれるようにもなった。大きな社会問題になってしまった基礎計算力の低下現象に対する対応策のひとつとして珠算指導が大きな役割を果たしかけているといっても間違いではない。

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2007年1月14日 (日)

No.50 18年度第3回全国連合代表者会議開催 at Hakoneyumoto

1161622_img ■平成18年度第3回代表者会議が箱根湯本で開催された。3団体の代表者5名ずつ計15名の参加であった。日珠連からは、岡野、森友、中山、草栁、堀野が代表として出席した。

■算数科教科書出版会社6社の編集責任者との懇談会は2月8日に東京で開催されることに決定した。メインテーマは教科書での珠算指導に関する用語の統一である。これら指導のテクニカルタームは「たす」と「ひく」の2語に統一することを提案することで意見が一致した。教科書でいろんな表現が用いられているのが現状であるが、「たのしいそろばん」で使用しているこれらの2語を基準用語として位置づけることにした。

Img_0002_1 8月18日~19日に行われる予定の第2回世界珠算暗算連合会競技大会選手並びにコーチの選定を行ったが、選手は日=堀内、全=清水、学=土屋の3名に決定した。コーチは近日中に各団体から1名ずつを選考することにした。開催場所は広州が有力候補である。

■連合ニュース28号は3月末日に発行を確認した。なお、時期学習指導要領の改訂は19年度中に行われることがほぼ決まってきたが、具体的なタイムスケジュールは未だに明らかになっていない。改正教育基本法の国会通過を受けて中教審と教育再生会議の作業がピッチを上げてくることが予想されるが、改訂の全貌が見えてくるのは少し先になりそうである。

■「たのしいそろばん」:無料で配布している副読本は、18年度も全国で約50万部を配布することになりそうである。作業が進行中の地域があり最終的には前年を少し上回る数字になるとおもわれる。

■18年度に行った日本教育新聞紙上対談が好評であったので、19年度でも同様の対談記事の掲載を事業計画の中に入れることにした。実施時期は5月~6月ころになる。

■全珠連が行った日本教育新聞紙上対談(川島教授vs賀藤理事長)(1月1日・8日付)の当該記事を増刷し、日珠連、全珠学連の会員にも配布し参考に供することになった。一部10円で頒布。次回の会合は5月13日に京都で開催を決めた。

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2007年1月13日 (土)

No.49 商都大阪でそろばん復活 in Osaka

1161606_img ■全国的な規模で、そろばんの復活が話題になってきた。そろばん人口を推計する時に一番確度が高い手法は日本商工会議所が主催する珠算能力検定試験の受験者数に注目することである。

■この検定試験は、1級から3級までの試験が年間3回行われているが、18年度実施の各回試験(18年6月、10月、19年2月)の受験者数を調べてみた。大阪商工会議所取り扱いの受験者数を前年同期の受験者実数と比較すると、18年6月期は6%の増加を示している。同年10月期は11%の伸びを示し、最新の19年2月期では4%の増加率であった。

■日本全体では、18年6月期が0.6%、同年10月期は3.2%の増加率である。これらの数字を比較すると、大阪の受験者数の伸び率が突出していることが明白になる。東京、名古屋の大都市圏の数値と比べてみても格段の差が出ている。

Img_2 ■大阪エリアでの受験者増加の理由を考えてみると、① 平成12年度からスタートした学校支援珠算指導活動(目下、7年目の活動に入っている)の長期にわたる蓄積効果 ② 平成16年度から始まった隣接都市尼崎市の「計算特区」の展開による波及効果(目下3年目の展開) ③ 近畿連合(近畿エリアの3団体が合同して活動)によるPR活動の長期にわたる蓄積効果 ④ 現行学習指導要領の実施に伴い鮮明になってきた学力の低下傾向に対する反省と対応として、そろばんの再評価のうねりが大きくなってきた・・・などが主だった理由として考えられる。

■大阪でのそろばん復活の流れは必ず近隣の都市に好影響を与えることが予想されるし、他のエリアにも効果が及んでいくことが容易に予想される。子供たちの基礎学力向上の決めわざとしてのそろばん重視が全国で実現することを祈りたい。

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2007年1月 6日 (土)

No.48 ヒトの数字認識は脳のどこで at Kyoto Univ.

1161614_img_1  ■東北大学 未来科学技術共同研究センター・未来新素材創製分野で活躍中の医学博士 川島隆太教授は、「読み・書き・計算が子どもの脳を育てる」、「脳の中の脳『前頭前野』のおどろくべき働きと、きたえ方」、「子どもを賢くする脳の鍛え方ー徹底反復読み書き計算」、「音読と計算で子供の脳は育つ 最先端脳科学者の『夫婦で健脳子育て』」、「朝刊10分の音読で脳力が育つ」、「『音読』すれば頭がよくなる」、「脳を鍛える大人の計算ドリル」などの著作で名がよく知られている研究者である。

■日珠連が18年度の事業展開の中で、重要な位置づけをし今後の成果に大きな期待を持っている新しい試みのひとつに、「日本珠算連盟そろばん有識者懇談会」設置がある。20名強の学識者や一般企業の管理職のかたがたに委員就任を依頼し了解をえている。

■平成19年3月に第1回の会合を予定しているが、川島隆太先生も委員の一員として参加いただける予定である。先生は、fMRIを使っての実験を通じて、継続的に音読と計算を行うことが前頭前野の発達に大きく貢献していることを実証されている。この前頭葉は、脳の中で前方部にあって知能や理性、言語、手足の動作などをつかさどる部分である。部分的に損傷を受けるとまひや失語症などになる。言語中枢は側頭葉にもある。

■前頭前野が発達すると、情緒の安定が促進されて、記憶力や認知力が向上するといわれている。逆に、前頭前野の発達が遅れている子供は情緒の不安定をきたし集中して学習ができないなどの現象につながってくる。これらの実験データは、珠算界にとっても大いに興味のある領域であり、今後のそろばん教育に関連させていくべき課題だと考えている。19年度から、力点を置いた研究課題として位置づけていかねばならない。

Img_0003_1 ■2007.1.4付産経新聞に左記写真版のような興味ある記事が掲載された。今までは、言語認識が脳のどの部分で行われているかはわかっていたが、数字の認識を脳のどの部分がつかさどっているのかは分かっていなかった。しかし、京都大学霊長類研究所の正高信男教授の研究グループが、ヒトの数字認識は脳の左前頭葉後部(背側部)中央付近で行われていることをつきとめたことを発表した。

■左こめかみの奥1センチ付近のごく小さいピンポイントの部分が、数字の認識を行っていることが判明したことで、今後の研究によっては、そろばんの上達と人間力強化向上の間の因果関係を明快に説明立証することが可能になるのではないかと期待を膨らませている。

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2007年1月 5日 (金)

No.47 新春奉納弾き初め大会 at Tenmangu-shrine

Img_0001 ■新春3日、大阪の天満宮で毎年恒例の「新春奉納弾き初め大会」が開催された。午前9時45分から12時までの間に、約1000名の子供たちが順に読み上げ算を3題ずつ計算し一年のそろばん上達を祈願した。

■1983年から続いているこの行事は、今年で25回目を迎えた。毎年参加者が増え、今年は過去最高の参加者を迎えた。主催は、大阪のそろばん団体が集合した大阪府珠算教育連合会で、今年は羽織ってそろばんを弾く法被を各人にお土産として記念に持ち帰ってもらった。

■天神橋商店街を法被を羽織ったままで沢山の子供たちが歩く姿が見られ法被の持ち帰りは好評であった。また、催しの皮切りには、「外国人のための珠算講座」(大阪珠算協会と大阪商工会議所の共催事業)の受講生たち11名も参加し、大きな体を法被で被い、長いそろばんを二人ずつで使って読み上げ算を弾いていた。

1161626_img ■外国人の参加者は、弾き初めの後、同じ境内で開催されていた書初めにも参加し、器用に筆を操り半紙に日本の文字を書き、作品を提出したり持ち帰ったりしていた。典型的な日本の文化であるそろばんと書道を、古い歴史のある神社で体験した彼らは、改めて日本の美しい風習を実体験できたことを喜んでいた。

■当日の様子は、大阪日日新聞の4日付け夕刊に写真(冒頭の写真)つきで報道されていた。

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2007年1月 2日 (火)

No.46 21年目に入った「外国人のための珠算講座」 all over the world

Img20年と6ヶ月が経過した「外国人のための珠算講座」では、現在23名の外国人がそろばんを学んでいる。毎週土曜日の10時から12時までの2時間授業である。毎回約10名のプロのそろばん教師が指導に当たっている。全員が(社)大阪珠算協会の会員である。

■在籍中の受講生の国籍は、アメリカ、イギリス、ブラジル、チリ、ペルー、カナダ、オーストラリア、インド、タイ、シンガポール、フィリッピン、ブルガリア、スエーデン、ラトビアの14カ国である。

■今日現在で、1986年6月に開講して依頼の受講生累計は、75カ国867名になる。彼らの職業は、大学の教授、大学・大学院の研究者、高校・中学の教師(ALT)、企業のPCプログラマー、ビジネスマン、語学教師などである。

■受講の期間は、一回だけの体験学習からきわめて長期間までさまざまである。彼らには一定期間の在日後帰国するというスケジュールがあり、この期間いっぱいをそろばん技術の習得に当てるケースが一般的である。また、学習効果については、最短、2ヶ月の履修で6級の検定試験合格という事例があり、また、4ヶ月で3級合格といったケースもある。

■履修期間の出席率と、ホームワークのクリア度で成果には差が出てくることになる。検定試験の合格者については、珠算の部では、初段が1名、1級に1名、2級が6名、3級は30名が合格している。4・5・6級の合格者は300名を越えている。暗算については、1級合格者は1名、2級は2名、3・4級は約80名が合格している。

■外国人にとっては、そろばんという計算技術、そろばんでの計算法は全く異文化の範疇に入るものであり、同じ近代国家として国際間で競い合っている日本にこのような不思議なテクニックが存在していることに明らかに驚きを感じ、出来れば自分もそのテクを試してみたい、習得したいといった願いが入門の動機になっている。

■日本人には、そろばんを使っての計算技術が不思議でもなんでもなくて、筆算同様当たり前のこととして受け止められているが、実はそうではなくて、先人の努力で後世まで連綿と伝えられてきた貴重な独特の計算技術であることを改めて認識すべきなのかもしれない。

■今日の、教育の基盤、社会活動の基礎、日本人のコアの部分は、そろばん教育で形作られ、練り上げられてきたものであるのかもしれないことを今一度考えてみるのは大事なのかも知れない。過日発行されたKTO(関西タイムアウトという英文の外国人向け情報月刊誌)の1月号(No.359)の中で、この珠算講座が小さく紹介されている。この数行の中にそろばんの特性が見られる思いでスキャンして載せておいた。

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