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2006年10月28日 (土)

No.31 ブラジル人リサーチャー見事に珠算3級に合格 from Brazil

1151524_img ■10月22日に、日本商工会議所主催の第178回珠算能力検定試験が全国一斉に行われました。大阪珠算協会の外国人講座からも3人の外国人が3級に挑戦した。そのうちの一人が見事に合格した。

■神戸大学大学院研究科の金融公共政策科本科M1に在籍のブラジル人留学生のFabio Mitsuo Gotoさんで、三科目合計280点(300点満点で240点以上が合格)のハイスコアで見事な合格であった。

■2006.1.7に、外国人講座に入門し、9ヶ月で3級合格というスピード上達であった。非常に研究熱心で、読上算、読上暗算も得意科目。最近は、開平、開立の算法も学びほぼマスターに近づいている。

■2005年にサンパウロ州立カンピナス大学(UNICAMP)を卒業し、神戸大学に留学、1年間日本語をblush up し、今年度から院生となりリサーチャーとして研究生活に励んでいる。芦屋市在住の26歳男性。在日中の1級取得を目指しており、帰国時には、そろばん名人の金融問題の専門家として活躍することを夢見ているようである。Good luck!

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2006年10月26日 (木)

No.30 サンフランシスコのさくら学園でそろばん指導 from California

1151530_img ■カリフォルニアのサンフランシスコにあるさくら学園で、10月からそろばん指導が始まった。開講時のメンバーは9名で、平均年齢は7歳だそうだ。主要言語が日本語の子供たち2歳半~中学生までと、主要言語が日本語以外の人たち3歳~アダルトまでを対象に、日本語力を着実にステップアップさせることと、日本文化の指導を中心に、教育を展開している。

■少人数制を守り、経験豊かな講師陣をそろえて、日本式の教育システムのいいところを取り入れながら、指導成果を積み重ねている楽しい学び舎である。

■このたび、学園講師の一人ゼトリ桂子さん(成人クラス担当)が中心になり、日本文化の典型といわれているそろばんの指導に踏み切られた。ゼトリ先生は神戸女学院大学大学院修士課程終了(文学修士)、のち関西学院大学博士後期課程修了。両大学で非常勤講師として、英語、英文学を指導し、のちに1997年にハンガリー系米国人と結婚のため渡米された。

■日本で現在指導されているそろばんの授業形態とシステムを研究されて、日本で受けるそろばん授業の内容との差が出ないように配慮されての指導スタートであった。メンバーには、日本との接点がまったくないラテン系の子供さんも混じっていて、授業にも真剣さと明るさがあり楽しい展開になっているとの連絡があった。

■日本においても、教育再生が検討され始めた。会議の審議も始まり具体的な提案も出始めている。1年間ぐらいで日本の教育100年の計がデザインされるはずであるが、そろばんの持つ歴史の中で育まれた教育的価値が正しく評価されて、日本の教育再生の切り札としての役割が果たせればうれしいと考えている。ゼトリ先生の指導が実り、そろばんの世界性が実証される日を楽しみに待ちたいと思っている。

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2006年10月23日 (月)

No.29 日本教育新聞でそろばん談義 in Tokyo

1151531_img ■日本教育新聞(10月2日発行)の紙面12pageで、「新時代の義務教育と『そろばん』の役割」をテーマに、京都大学理学研究科教授上野健爾さんと玉川大学通信教育部非常勤講師向山宣義さんの対談が収録された。

■新しい時代にふさわしい算数・数学教育はどうあるべきかについて、常に課題を明らかにし、方向性の策定に発言を続けているお二人で、そろばんによる学力創出を実現するためにはどう考え行動するべきかについて意見交換が行われた。

■上野先生の指摘は次のようなことであった。「現在の初等中等教育の算数・数学はそろばんの持つ利点や良さを生かしきれていない」「算数・数学への時代の要求の変化に対応し、そろばんの意義についても、計算が速くできるという実用的な側面だけでなく大きな視点でとらえる必要がある」「そろばんの計算道具としての役割は終わったという現実に立ち、新たな教育利用の可能性を探っていく必要がある」「計算の道具としての役割を終えた以上、珠算の算法(アルゴリズム)を学ぶというアプローチが必要である」

■続けて、「珠算は5・2進法に基づいているので、10進法を学ぶ上で役立つ。さらにそろばんは、アルゴリズムに従って計算していく過程を珠の動きとして見ることが出来る」「筆算とそろばんで計算することで、異なるアルゴリズムで計算しても同じ答えに到達することを理解させる題材になる」「なぜ答えがでるのか、問題をどう考えるのかという原則の部分を指導する『教具』としてもそろばんは使える。また、数を具体的に表し、数の感覚を身につける手段として生かせる場面はたくさんある」「中学校でも、実際にそろばんが出来るようにならなくても、仕組みを指導することに意義がある」

■今後のそろばんの教育利用については次のようにまとめられた。「まずはそろばんのどの側面に着目し教育に取り入れるのか、その位置づけを明確化することが大事」「さらに、そろばんの教育的な要素を取り出して小中学校の単元別に教材化し、現場の先生方に向けて情報発信していく必要がある」

■今後の算数・数学教育の変化と教師の役割についても、「数学の特徴は、抽象的であるがゆえに具体的な問題にも適用できることである」「数学を学ぶということは、今すぐ役に立つこと以上に、目に見えない基礎的な部分もたくさん身につけることにつながると思う

■核心に触れる貴重な発言が多くあったが、ここではそのいくつかを紹介した。今後は、小中学校の先生方との共同研究という形でのコラボレーションが求められるのかなと感じている。

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2006年10月17日 (火)

No.28 教育再生会議の船出:10月18日 in Tokyo

1151510_img ■安倍晋三首相が最重要課題と位置づけている公教育再生のための諮問機関「教育再生会議」が10月10日に設置を閣議決定された。有識者委員17名が選任され、明日18日に第一回目の会議が開かれることになった。

■知名度の高い人物を重視し、あえて保守派の論客の起用を控えた人選になったといわれていて、審議の行方を懸念する声が多く聞かれる。安倍首相をトップに伊吹文明文部科学相、塩崎恭久官房長官、加えて民間有識者から構成されている。

■座長はノーベル化学賞受賞者野依良治さん(理化学研究所理事長)が務め、JR東海会長葛西敬之、トヨタ自動車会長の張 富士夫、ワタミ社長渡辺美樹、国際教養大学長・理事長中嶋嶺雄、京都市教育長門川大作、劇団四季代表浅利慶太などなどの人選。

■「世界に誇れる美しい国造り」を標榜し、目標には、「文化・伝統を大切にする」「規律を知る国」なども加えられている。国家100年の計としての教育再生大プロジェクトのグランドデザインを来年の春までに答申することを目指しており、待ったなしの論議の展開が期待される。そろばん教育の出番が用意されるのかどうか注目しなければならない。

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No.27 子供の持久力過去最低水準に:文科省調査 in Japan

1141460_img ■10月9日「体育の日」に合わせて、文部科学省は「体力・運動能力調査結果」を新聞紙上で発表した。子供の持久走の成績が20年前に比べて5~9%悪くなり過去最低レベルにあることが明らかにされた。

■昨年5~10月に6~79歳の男女約7万人を対象に調査は実施され、データを集計し、体育の日に公表された。順天堂大学の青木純一郎名誉教授(運動生理学)は「途中から歩く子供が増えている。肉体的な体力に輪をかけて、粘り強くがんばる精神力が衰えている」と指摘している。

■常に大きな珠算の競技大会を見てきているが、参加している子供たちの持久力の強さ、がんばる精神力、長時間戦い抜く忍耐力には目を見張ってきた。大きなストレスの中、持てる力をフルに発揮して、満足できる成果を挙げるという目的に向かって自分をコントロールできていることは特筆すべき点だと思っている。

■継続的にそろばんのトレーニングを続けていくことが、このような子供たちの特性を形成していくのだということに、教育関係者は気づき注目すべきだと考えている。

■日本が目指す「美しい国造り」をしっかり支えて実現に貢献するのは、規律ある練習に耐えるそろばん少年たちであるのかもしれない。

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2006年10月12日 (木)

No.26 NHKニュース:そろばん復活 in Osaka

1151534_img ■10月12日(木)午後5時からのNHKラジオ第一放送ニュース番組「関西ラジオワイド」の中で、5時18分から約9分間“今大阪ではそろばんが復活し人気が高まっている・・・”という内容のレポートが放送された。

■NHK大阪放送局の黒田信哉さん(アナウンサー・レポーター)が取材を重ねて、まず豊中市での高齢者向けそろばん教室の展開を伝え、ついで最近のそろばん学習者増加の拠って来るところを報じ、珠算検定試験の受験者がここ1~2年増加に転じていること、特に今年に入っては大きく右肩上がりのカーブを描いていることを付け加えていた。

■最後のところでは、大阪珠算協会の「外国人珠算講座」が21年目を迎えており、受講者も74カ国からの860名を超えている事実を語っていた。加えて、ブルガリアからの科学者、アメリカからの大阪経済大学大学院生、ブラジルの神戸大学大学院生ら3人のそろばん学習についてのコメントを報じていた。

■スタジオのニュースキャスターも、そろばんの効用は計算力獲得だけでなく子供たちや大人たちの脳の開発にも有効だという点にも大いに納得して、黒田さんの力の入ったそろばん復活レポートを締めくくっていた。

■現時点の“関西そろばん事情”が分かり易く簡潔に多くのリスナーに伝わったいい報道であったと喜んでいる。

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2006年10月11日 (水)

No.25 バイオ女性研究者 from Bulgaria

1151521_img ■テオドラ・エフゲニエヴァ・ゴラノヴァさんを紹介しておきます。平成17年9月17日に入門し、目下、3級に挑戦している。10月22日に実施予定の3級検定試験を受験する。

■彼女は、2003年7月にブルガリアの首都にあるソフィア大学生物学部分子生物学科を卒業。10月に同大学生物学部生化学科修士課程に入学。2004年7月にソフィア大学生物学部生化学科修士課程卒業。2004年10月に、文部科学省の奨学金留学生として選抜され来日した。留学は2008年9月まで予定されている。

■2004年10月~2005年3月まで大阪外国語大学で日本語の研修を受け、2005年4月に、奈良先端化学技術大学院大学バイオサイエンス研究科の研究生として研究生活に入った。2005年10月からは、奈良先端化学技術大学院大学バイオサイエンス研究科分子生物学専攻博士課程に入学し現在在学中である。

■研究所では、がん細胞の研究が中心で、日本の先進機械に囲まれた研究環境には大いに満足し、研究生活を愉しみながら成果を積み重ねている。

■ブルガリアは、東ヨーロッパの国で、バルカン半島に位置し、北をルーマニア、西をセルビア・モンテネグロ、マケドニア、南をギリシャ、トルコと隣接し、東を黒海に面している。面積は11万㎢(世界第102位)。人口は752万人(2004年)。言語はブルガリア語(キリル文字)。通貨はレフ。

■帰国までに1級取得を目指しているが、最先端生化学者の研究と東洋の計算文化が最終的にどのように融合させられていくのか、興味はなかなか尽きないところだ。研鑽を見守ることとしたい。

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2006年10月 8日 (日)

No.24 外国人講座異色の受講生from Brazil

Marcelo ■南米の国ブラジル(人口1億6000万人で南米で唯一ポルトガル語を使用する国。面積850万平方キロ。首都はブラジリア)最大の都市サンパウロ(南米最大の工業都市でもある・・人口1000万人)からの留学生マルセロ デ アウカンタラ(Marcelo de Alcantara)さんを紹介します。

■彼は日本政府(文部科学省)奨学金留学生として、2003年4月~2009年3月まで大阪大学で研究生活を送っている。2003年4月~9月は、大阪大学留学生センターで日本語を研修。2003年10月から2004年3月は大阪大学法学部研究生。2004年4月~2006年3月で大阪大学大学院国際公共政策研究科修士課程を修了。2006年4月~大阪大学大学院法学研究科博士課程入学在学中。

■彼は、2002年12月にサンパウロ大学法学部を卒業と同時に、ブラジル弁護士会(OAB)の弁護士試験に合格している。専攻は比較公共政策で、目下大阪大学大学院で博士号取得を目指し研究が順調に推移している。

■外国人講座には2005年4月9日に入門しており、現在は、3級の合格を目指し練習中で、10月22日には同級を受験する予定である。留学中に1級合格という目標をクリアさせるべく指導していきたいと考えている。

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2006年10月 7日 (土)

No.23 沢山のお客様を迎えて講座もヒートアップ in Osaka

1141473_img ■10月7日、21年目に入っている「外国人のための珠算講座」が、沢山のお客様を迎えて盛り上がった。受講生は8カ国の13名であったが、お客様は、NHKの新進気鋭のアナウンサー黒田信哉さんが取材に、中国財政部財政科学研究所の研究者 王 寅東さんが講座の見学に、彼に付き添って大阪珠算協会の大谷先生、全珠連のT先生、それに福井珠算協会の平瀬先生が遠路見学に来られた。

■黒田さんは3日の取材に加えての講座に関する取材であった。王先生は、国家財政の専門家で、同時に、珠算に造詣が深く、かねてから日中の珠算交流の橋渡しをされてきた学者で、日本にも知己が多い先生である。

Img_0001_3 王先生の関心は、世界各国からの珠算講座受講者の入門動機と彼らの珠算に対する評価がいかなるものかと言う2点に集中していた。中国でも、世界の人たちに向けての珠算講座開設の例はなく、経験もないために、講座の展開には強い興味と関心をむけておられた。

■隔月に発行しておられる現地での珠算雑誌にも本講座のことを詳しく紹介したいと言われ、沢山の写真を撮っておられた。同時に、資料の提供も行ったが、今後の日中での共同研究の道を探っていかれるのではないかと思っている。

■各地からのそれぞれの目的での来訪であったが、受講者の皆さんにも、珠算に対する熱い時流が出来上がりつつあると言うことが十分伝わった一日であったと考えている。

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2006年10月 6日 (金)

N0.22 ローマ時代のそろばん in Italy

1141475_img ■塩野七生さん。1968年に執筆活動を開始。70年から36年間イタリアに住み、以来ローマ時代に焦点を合わせて、沢山の著作を発表。2002年にはイタリア政府から国家功労賞を授与されている。

■92年から、ローマ帝国興亡の一千年を描く「ローマ人の物語」に取り組み、目下、14巻が刊行されています。第10巻の「すべての道はローマに通ず ローマ人の物語Ⅹ」が、10月1日、新潮文庫から文庫本として発刊された。

■「すべての道はローマに通ず」(上)(下)2冊を購入した。(下)の149ページに“ローマ時代のそろばん”というタイトルの記述がある。当時、abacusと言われていたそろばんがあり、銅製の小型のものが一般に普及しており、子供たちは蝋引きノートに鉄ペン、そしてそろばんを必携して毎日学校に通った・・・と紹介されている。

■当時、7歳から11歳までが初等教育の対象になっていて、読み書きそろばんが厳しく教え込まれていた様子が詳述されている。大型のそろばんを手にした商人の浮き彫りも発掘されていて、そろばんには各種のものがありずいぶん普及していたことが分かる。

■なお、この第10巻は、ローマ時代のインフラストラクチュア・・infrastructure・・つまりハードな恒久的基幹施設からソフトなインフラまでを全てにわたって論じていることで、世界でただ一つの研究であると言われている。現代の文明社会を理解するためにも格好の読み物だと感じている。

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2006年10月 5日 (木)

No.21 NHKラジオの真剣取材 in Osaka

1141457_img ■10月3日(火)、NHK大阪放送局の編成・アナウンス部のKさんの来訪を受け、1時間半にわたりそろばんに関する取材を受けた。同放送局では、「注目を集めつつある“そろばん”」を、夕方のラジオ番組「関西ラジオワイド」のなかで取り上げてレポートする計画を進めてくれている。

■放送予定は、10月12日(木)で、午後5時ころのon airになりそうである。この「関西ラジオワイド」は、午後4時5分から6時までのワイドプログラムで人気の高い番組である。

■取材の中身は、最近のそろばんを取り巻く環境、そろばん復活への取り組み、今後の展望・課題についてでありました。学校支援珠算指導活動、尼崎市の「計算特区」の状況、大阪珠算協会の「外国人のための珠算講座」などについても強い関心を示していた。

■昭和56年をピークに、年々学習者人口が減少する状況が続いていた。しかし、3年ほど前から今までの推移に大きな変化が出てきた。今年に入り、日商の珠算能力検定試験受験者数が右肩上がりに転じ、10月度の受験者は大きく増加した。

■NHKは、これらの変化を把握し、いま“注目を集めつつあるそろばん”と表現したわけである。今何故そろばんかについては詳しく説明をしておいたので、12日の本番でのレポートに注目したいと期待している。

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