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2006年9月21日 (木)

No.16 そろばん再評価のうねりはどこから? in Japan

1131314_img_1 ■いま、珠算復活のうねりがはっきりと見られるようになって来た。珠算 学習が、十進位取り記数法の理解を促進する、計算のアルゴリズム理解に有効である、脳医学的な観点から左右両脳の発達に貢献するなどの利点が、一般世論のみならず学校関係者にも注目され始めている。

■このような珠算の再評価の理由として考えられるものを、次の4つに整理してみた。

■①尼崎市の「計算特区」認定(平成16年3月)に伴う実験指導(1年目:1校/2年目:5校/3年目:10校)の成果が好影響を与えている。子供たちの基礎力再構築、人間力養成に珠算教育が大きく貢献できることが判明してきたからである。

■②学校支援珠算指導活動の蓄積効果が追い風を形作っている。この活動は、平成12年度から全国的に展開されてきたが、珠算教育の重要性を学校関係者と保護者に理解させる上で、重要な役割を果たしている。現在、全国で約1割の小学校で、ボランティア活動として指導が行われている。

■③一部エリアでのTVCMの長期展開、各種チラシの全国的且つ継続的活用などによる、珠算学習の効果・意義の説明・説得の蓄積効果が顕在化してきた。

■④ゆとり教育の失敗、基礎学力の低下現象に対する、関係者の反省と対応として、珠算教育の再評価が進んできた。

■以上の観点から、今後の珠算教育強化を決定付けるものは、尼崎市計算特区の実験指導の成功と、学校支援珠算指導活動の長期的展開以外にはないと考えている。

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